
2027年春より、JR東日本や京成電鉄、京急電鉄など鉄道7社において、きっぷの使い方が大きく変わります。従来の裏面が黒い「磁気乗車券」が順次廃止され、QRコードを印字した新しい「QR乗車券」への置き換えがスタートします。対象となるのは、参加する鉄道7社の全路線・全駅。これまでお馴染みだった「きっぷを改札機に吸い込ませる」スタイルから、スマホの画面やICカードのように「QRコードをかざす」スタイルへと移行します。 本記事では、QR乗車券の導入はいつからなのか、きっぷの買い方や改札の通り方はどう変わるのか、詳細をわかりやすく解説します。
2027年春スタート!QR乗車券サービスの詳細
鉄道7社が全路線・全駅で順次導入へ
2027年春より、QR乗車券サービスを導入するのは、JR東日本、京成電鉄、京急電鉄、仙台空港鉄道、東京モノレール、東武鉄道、北総鉄道の7社です。新サービスは、これら7社の全路線、全駅が対象となります。
各駅に設置されている機器によって利用方法は異なりますが、順次環境が整えられる予定です。2027年度以降にサービスを開始する事業者についても、詳細が決まり次第、各社から案内されます。
【参考】つくばエクスプレス、10月にQR乗車券システム導入 磁気乗車券は全廃へ(※2026年1月掲載)
QR乗車券の利用方法は? 使い終えた券は回収箱へ

QR乗車券の使い方はとてもシンプルです。駅に入場する際は、自動改札機にQRコードをかざすだけで通過できます。出場する際も、自動改札機のQRリーダーにきっぷをかざします。その後、改札機に設置された専用の回収箱にきっぷを投入して出場します。
QR乗車券を取り扱う自動改札機が設置されていない駅では、有人窓口での対応となります。
きっぷのサイズ変更とQR乗車券に切り替えの理由
大型券への統一と磁気乗車券からの置き換え

駅の券売機で発券されるQR乗車券のサイズは、一部の例外を除き、大型券(57.5×85mm)に統一されます。現行の磁気乗車券で使用されている小型券(30×57.5mm)からサイズが大きくなるため、券売機から出てきた際に違いを実感するかもしれません。
なぜQR乗車券になるの?
なぜ、鉄道各社は今、QR乗車券への切り替えを進めているのでしょうか。実は、下記のようなさまざまな理由があります。
環境への配慮
磁気乗車券は金属を含んでいるため、廃棄時の分別に手間がかかります。紙のみでできているQR乗車券はリサイクルが容易です。
故障リスクの低減
磁気乗車券は紙を改札機内に吸い込み、移動させる必要があります。どうしても紙詰まりや異物混入による故障が生じがちです。QR乗車券では紙をかざすだけなので、故障のリスクを軽減できます。また、機械のメンテナンスにかかる手間を軽減でき、持続可能な鉄道運営にも繋がります。
きっぷの取り忘れがなくなる
磁気乗車券を改札機に入れた後、うっかり取り忘れてヒヤリとした経験はありませんか? QR乗車券が導入されれば、きっぷを手にしたままで一連の動作が終わり、取り忘れリスクを軽減できます。
これまでの磁気乗車券は順次、QR乗車券へ切り替え
QR 乗車券導入にともない、従来の磁気乗車券はどうなるのでしょうか? 前述の7社は、磁気式の近距離乗車券を2027年春に廃止。QRコードが記載された乗車券へ順次切り替えを予定しています。
京急電鉄は、泉岳寺駅を除く各駅で2027年春に磁気乗車券の発売を終える方針を発表しています。普通乗車券のほか、身体・知的・精神の各障害者用割引回数乗車券、通学用割引回数乗車券、企画乗車券の磁気乗車券の販売を終了します。
なお、交通系ICカードやクレジットカードのタッチ決済による乗車は、今後も変わらず利用できます。
ICカードやスマートフォンの普及で、紙のきっぷを手にする機会は減ったかもしれませんが、たまに乗る電車で改札機にきっぷを通す音や手触りに、旅の始まりを感じていた人も多いのではないでしょうか。2027年春から始まるQR乗車券への移行は、そんな日本の鉄道風景の歴史的な転換点です。今の小さな磁気きっぷが使えるうちに、あえて紙のきっぷを買って、少しだけノスタルジックな鉄道旅に出かけてみるのも良いかもしれませんね。
(画像:JR東日本)
鉄道チャンネル編集部
(旅と週末おでかけ!鉄道チャンネル)