現在は人間が目視で検査

JR西日本では、現在は検査員が歩きながら眼で行っている山陽新幹線軌道検査を「画像処理」「センシング技術」を活用した車両が走るだけで検査のできる「設備診断システム」に換えるための試験導入をします。車上から「画像分析」と「要整備箇所の検知」を行うシステムの導入は国内初です。

装置概要

大きさは全長15.7m、幅約3.4m、高さ3.8mで重量が約42トン。最も重要な測定速度は50km/hと人間の目視検査とは比較にならない速度です。製造はイタリアのメルメック社で保守用動力車に連結して牽引されます。

測定項目

軌道検査測定装置(V-cube)と継目板検査装置(FPIS)の2つです。軌道検査測定装置(V-cube)は左右、中央の3台のカメラで軌道全体(レールの表面、レール止め金具、まくらぎ、バラスト、スラブ板)を撮影・測定します。構造の複雑なポイント部は除きます。
 継目板検査装置(FPIS)は左右各2ヵ所にある4台のカメラでレール側面の継目板を撮影・測定します。

今後の展望

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4・5年後の山陽新幹線での実用化に向けて2017年9月からデータ取得を開始します。その後は北陸新幹線や在来線にも展開する予定です。

人力での目視検査が機械化されれば圧倒的なスピードアップ=省力化・コストダウンになります。これはすごいことですね。

※画像はJR西日本ホームページより