相鉄が都心直通用新型車両20000系を発表し1か月が経った7月10日、トヨタが世界戦略モデル「カムリ」を発表しました。

相鉄・東急直通線向け20000系と、世界100か国以上で売られているカムリの最新版は、どこか表情が似ていないか――。

フロントのエアインテーク(外気取り入れ口)を想わせる、グリル。前置きエンジン・前輪駆動(FF)のカムリは、エンジンの冷却を担うラジエーターなどへ空気を送り込ませるため、グリルにエアインテークの機能を持たせているのに対し、相鉄20000系は空気取り入れ口としての機能はありません。

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デザインとしては共通する部分がありそう。左右アンダー側へ張り出し感をつけ、どっしりとしたプロポーションを演出しているようにも見えます。共通点は、トヨタの解説にもヒントがありそう。

「フロントは、トヨタ独自のキーンルックの進化により個性を際立たせ、スリムなアッパーグリルと、立体的で大胆に構えたロアグリルを対比させることにより、低重心でワイドなスタンスを強調」

相鉄20000系とトヨタカムリのヘッドライトは、中央からサイドへ向けて、斜め上方へとつり上がっています。この上方へと向かうアップラインに対し、グリル部分の左右ダウンラインを設けることで、X字を描くようなバランスをとっています。

カムリのロアグリルは、そのすべてが空気取り入れ口ではありません。7月10日の発表会で解説員は、「デザインとしてのグリルと、機能としての空気取り入れ口を、ひとつにした格好。空気取り入れ口のようなフィンが見えるけど、実際には穴が開いていないところもある」と教えてくれました。