日比谷線にエレベーターミュージック? 通勤用列車営業運転中では国内初の試み

2018.01.24

当面は混雑時を避け 昼の時間帯に試験運用

“エレベーターミュージック”とは、一般に欧米でストレスのかかるエレベーター内などに流される”無害な音楽”のことを指します。日本ではB.G.M.(バック・グラウンド・ミュージック)という呼び方の方が一般的ですが、この”エレベーターミュージック”には意外な効用があります。

①マスキング効果
耳が音楽を聴くことで騒音を意識しなくなる効果です。人間の耳は、音楽などに集中すると騒音を感じなくなるという極めて優れた特性があるのです。

②ストレス緩和効果
丁寧に選ばれた音楽を流すことで聴く人をリラックスさせ、ストレスを緩和する効果があります。欧米の一部のオフィスなどで”エレベーターミュージック”をごく低い音量で流すことでメンタルケア効果を上げている例などが報告されています。音楽には人間の感情の起伏を鎮める効果もあるのです。

③そもそも音楽の持つ効果のひとつですが、空間の雰囲気を作り出します。琴の音がお正月の気分を盛り上げる様に、空間を計画的に演出できるのです。一時期流行ったコンクリートむきだしのブティックなどではアンビエント系と呼ばれる音楽が効果的に使われていました。

④何よりも音楽は無聊を慰め、退屈しのぎになります。

ただし”エレベーターミュージック”の効果を期待するためにはいくつかポイントがあります。まずは音のクォリティーが一定以上であることです。この点、日比谷線の13000系電車には高音質ステレオ放送システムが搭載されているのでクリアしています。音楽の選択はおそらく専門家が行うでしょうし、試験運用期間にデータを採ることでより効果のある音楽をストックできるのではないでしょうか。

地下鉄車内という閉ざされた空間で見知らぬ他人と一定時間を過ごすのは、どちらかと言えばストレスのかかる状況です。東京メトロ日比谷線での”エレベーターミュージック”の試験運用はとても有意義な試みとなるのではないでしょうか。輸送という具体的な役割に新たなクォリティーを添えることが期待されます。

試験運用概要

実施期間:2018年1月29日(月)から当面の間
運用区間:日比谷線中目黒駅〜北千住駅間
     ※東武スカイツリーライン内ではBGMは流されません
対象車両:日比谷線13000系
運行時間:下表参照

BGM放送内容:
○クラシック音楽 奇数編成(例:13101編成)
・曲名「月の光」ベルガマスク組曲より/作曲 クロード・ドビュッシー
・曲名「ノクターン」第2番変ホ長調 作品9-2/作曲 フレデリック・ショパン
・曲名「春の歌」作品62-6/作曲 フェリックス・メンデルスゾーン
○ヒーリング音楽 偶数編成(例:13102編成)
・曲名「朝空を開いて」/作曲 Mitsuhiro
・曲名「そよぐ緑」/作曲 Mitsuhiro
・曲名「陽を浴びて」/作曲 Mitsuhiro
上記の曲を一例にBGM放送を実施する予定です。

問い合わせ:東京メトロお客さまセンター 電話:0120-104106 9:00~20:00 ※年中無休


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