【私鉄に乗ろう 43】叡山電鉄 本線・鞍馬線 その1
全国登山鉄道‰会に加盟の山岳路線です
叡山電鉄は、本線(出町柳〜八瀬比叡山口 5.6km 8駅)と宝ヶ池から分岐する鞍馬線(宝ヶ池〜鞍馬 8.8km 10駅)を運営しています。元は京福電燈と鞍馬電気鉄道が運営していました。戦時統制で京福電燈の経営になりましたが、60年代のモータリゼーションによって乗客が減少、1985年(昭和60年)に京福が全額出資、全社員が京福から出向する叡山電鉄が設立されました。この時点で利用者はピークであった1964年(昭和39年)の40%にまで減っていました。
1989年(平成元年)に京阪鴨東線が開業し出町柳で連絡される様になって叡山電鉄の乗客も倍増しましたが累積赤字が多く、1991年に京福が株の60%を京阪に売却し社員も出向から叡山電鉄に移籍、2002年(平成14年)には京阪の100%子会社になりました。ロゴマークも2008年(平成20年)以降は京阪と同じものの下部に叡山電車の入ったものになりました。
出町柳から鞍馬に向かいます
京阪鴨東線で出町柳駅に来ました。京阪は三条駅から地下を走ってきましたが叡山電車は地上駅です。出町柳駅は、鴨川に高野川が合流する左岸に位置しています。
改札付近。叡山電鉄1日乗車券1000円を購入しました。13:12発の二軒茶屋行を見送って13:20発の貴船口・鞍馬行に乗ることにします。
3番線に貴船口・鞍馬行が2両編成で停まっています。叡山電鉄800系電車、2両固定編成です。2番線の先発二軒茶屋行は、叡山電鉄700系が1両です。
先発二軒茶屋行700系が1両で出発してゆきました。
貴船口・鞍馬行出発までの8分間に駅名標を撮ります。2種類あって緑色が本線用。
赤い方が鞍馬線用、というのは隣駅の元田中の駅番号が本線の緑色です。
800系の車内で路線図です。本線のラインカラーがグリーン、鞍馬線が赤になっています。
鞍馬線に向かう800系811ー812編成の前方側。
運転台です。
発車の時刻になりました。シザーズ・クロッシングを左に行きます。
出町柳行とすれ違います。
0.9kmで元田中駅。京都大学が近く学生街。東大路通り踏切の向こうに上りホーム、かつてはこの東大路通りを京都市電が通っていて、1955年(昭和30年)までは叡山電車に乗り入れが行われていました。
駅名標。古くは愛宕郡田中村で「田中の里」と呼ばれていました。田中地区がここを中心に発展したので元田中という駅名になったそうです。
0.5kmで茶山駅。駅の東に京都造形芸術大学があります。
駅名標。駅の西に江戸時代の豪商茶屋四郎次郎の山荘があって通称が茶山だったことからついた駅名。
0.7kmで一乗寺駅。地名の元になった一乗寺は平安時代にこの地にありましたが、現在は所在地不明です。800系2両編成とすれ違います。
駅名標。宮本武蔵と吉岡一門の決闘場所で名高い一乗寺下り松は駅から東に10分程歩きます。その少し先には筆者の大好きな詩仙堂があります。
京都には多くの古寺名刹があります。叡山電車で北に向かう途中にも立ち寄りたいお寺がたくさんあって悩んじゃいます。次回【私鉄に乗ろう 43】叡山電鉄 本線・鞍馬線 その2 に続きます。
(写真・記事/住田至朗)