【3.11を忘れない】仙台港駅のいま…コンテナ積み込みを正門前から【フォト集】
東のJX系製油所、西のキリンビール工場を結ぶ、仙台港駅。
多賀城の市街地をむく正門の前に立つと、SD55形ディーゼル機関車105号機と、その後ろに続くコンテナ車が見えた。
このSD55 105は、もともと千葉の京葉臨海鉄道KD55形105号機。震災で打撃を受けた仙台臨海鉄道に2012年、やってきた。
この青いディーゼル機のうしろで、淡々とコンテナ積み込み作業が続く。静かな仙台港駅に、フォークリフトのエンジン音だけが響く。
―――東北大震災が発生する直前、仙台港駅では、キリンビール工場からのコンテナ車852列車が、陸前山王駅へ出発待機中だった。
震災直後、この852列車は津波で流され脱線。101号機、103号機は水没。102号機は横転。
津波で流されたコンテナは、この駅から1km先の多賀城の市街地まで流された。
そして、仙台臨海鉄道社員の全員の安否確認がとれ、全員無事とわかったのは3月15日15時30分だったという―――。
復興・運転再開へむけた過程については、次回で記すとし、埠頭線と本線が分岐する、北幹線踏切へと歩く。
大宮工場で整備を受けた105号機は火を落として、コンテナ積み込みを黙って待っている。