NTTドコモ(ドコモ)、日本電気(NEC)、日本電信電話(NTT)は、28GHz帯周波数 第5世代移動通信方式(5G)を使い、時速305kmで走る自動車に搭載した5G移動局と、実験コースに設置した5G基地局との間で、無線データ伝送に世界で初めて成功した。

同時に、時速290kmで移動する5G移動局が、通信中の5G基地局間ハンドオーバーにも世界初成功。また、上り伝送は時速200kmで移動する5G移動局から4K映像の無線ライブ中継に世界で初めて成功した。

同実験は、高速鉄道などの超高速移動環境における5Gサービスの提供を想定した自動車走行による実験として、2018年4月8日に日本自動車研究所(JARI)のテストコースで実施。

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今回の実験で利用した28GHz帯の周波数は、電波の減衰が大きいため、電波が遠くまで届きづらく、また直進性が強いという特徴がある。

このため、5G基地局と5G移動局の両方に、電波の放射エリアを特定方向へ集中させるビームフォーミング機能と、5G移動局の動きにあわせて電波の放射方向を制御するビーム追従機能を搭載し、諸条件を最適化。

より早い移動速度における5G無線通信回線の設定と、5G無線データ伝送の高速化を実現した。

また、5G無線通信回線を維持したまま接続先を瞬時に切り替える通信中基地局間ハンドオーバー機能を適用することで、超高速移動する5G移動局と、5G基地局の間の5G無線通信を、より広いエリアで実現させた。

さらに、超高速移動する自動車からのリアルな車窓映像を5G基地局へ送るため、4K・120フレーム/秒の高精細で高フレームレート(4Kハイフレームレート)の映像符号化方式を使い、無線ライブ中継も実現させた。