※この「私鉄に乗ろう」の写真は、筆者がプライベートな旅で撮影したものです。鉄道会社さんから許可をいただいていませんので、乗車券があれば誰でも入れる場所から、手持ちで撮影したスナップ写真です。ポケットに入るコンパクト・デジタルカメラ(SONY DSC-WX500)で撮影しています。2018年12月3日撮影。

飯坂温泉ホテル聚楽に大学時代の友人がいたので院生の時(1980年代)にクルマで何度か遊びに行ってカミナリ風呂(単に上の階がボーリング場で玉の転がる音が響いていたのですが)に入ったりしました。福島交通飯坂線に乗ったのは遅くて、2005年(平成17年)聚楽から開局したばかりの地元テレビ局に転職した友人から「飯坂温泉がすっかり寂れてゴーストタウン化している」と聞いて廃墟趣味もあって飯坂温泉を見に行った時でした。確かに団体客目当てに拡大路線を突っ走った宿は、川沿いの部屋を白いカーテンで閉ざして半ば廃墟の佇まいでした。誰も歩いていないウィークデーの昼間、不気味な静けさでした。

それから13年ぶりに福島交通飯坂線に乗って飯坂温泉を訪ねました。

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JR福島駅からダイレクトに阿武隈急行と福島交通飯坂線に乗換えできます。

島式ホームは左側が阿武隈急行、右が福島交通飯坂線です。

※2017年1月撮影

先に阿武隈急行が出発してゆきました。

福島交通飯坂線が到着。元東急7000系電車。中間車両改造なので貫通扉がありません。

福島交通飯坂線の歴史

ここで福島交通飯坂線の歴史を簡単に振り返ります。1924年(大正13年)福島飯坂電気軌道が福島ー飯坂(現・花水坂)開業。1927年(昭和2年)花水坂ー飯坂温泉間開業し全通。福島電気鉄道が飯坂電車を合併、飯坂西線になりました。1942年(昭和17年)福島ー美術館図書館前を経路変更し専用軌道化。旧国鉄福島駅に乗入れ開始。1962年(昭和37年)福島交通に社名変更。1991年(平成3年)架線電圧を750Vから1500Vに昇圧、7000系電車営業運転開始。2017年1000系電車営業運転開始。

福島駅を出るとそのままJR東北本線と並走して北上します。

0.6kmで曽根田駅。右に1942年(昭和17年)建造の木造駅舎が見えます。

単式ホーム1面1線ですが

元は島式ホーム1面2線でした。駅舎側の線路はポイントが撤去されていて入線できません。

駅名標。ホームの幅が狭いです。1924年(大正13年)開業ですが、1942(昭和17年)経路変更の際に現在の場所に移設開業しています。いったん電鉄福島駅に改称されましたが、1962年(昭和37年)元の曽根田駅に戻されています。

ホームから見た駅舎。左に出入口があります。

駅舎正面。2010年(平成22年)に改装されています。復路はこの駅で下車。駅舎を撮って福島駅まで歩きました。

では、【私鉄に乗ろう 84】福島交通飯坂線 その2 に続きます。

(写真・記事/住田至朗)