丸紅とインド建設エンジニアリング最大手 Larsen & Toubro Limited(L&T)は共同で、バングラデシュ道路交通橋梁省傘下のダッカ都市交通公社(DMTC)より、ダッカMRT6号線の鉄道システム一括納入案件を受注。

受注額は約550億円。6月3日に契約を締結した。

ダッカMRT6号線はダッカ市内を全線高架で南北につなぎ、全長約20km、16駅で構成。両社は、軌道、電化・信号・通信システム、ホームドア、自動券売機、エレベーター・エスカレーターの設計、調達、据付工事、試験、メンテナンスなどを行う。

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バングラデシュの首都ダッカは、経済成長を背景に人口が1500万人以上にまで増加。慢性的な交通渋滞と大気汚染が深刻化し、さらなる社会経済の発展が阻害されている。

ダッカMRT6号線などは、こうした課題を解決するバングラデシュ初の都市鉄道のひとつ。日本の政府開発援助(ODA)を活用し、資金は全額円借款でまかなわれる。

このプロジェクトは、日本政府が現在すすめる「質の高いインフラ輸出」で、信頼性の高い日本製の信号システムを導入するだけでなく、初めて第三国において日本企業がインド企業と共同で受注した鉄道案件。

それぞれの企業の長所を出し合うことで、品質と価格競争力の面で、競合相手に対する優位性を確保することが可能に。

これにより案件の受注機会が増え、結果として「質の高いインフラ輸出」の拡大に貢献することにつながるという。