「1964(昭和39)年に製造され、昭和から平成の時代に霊峰・高野山へのアクセスを支えてきた車両が、次の時代への節目に、54年ぶりに生まれ変わります」

南海電鉄は、今年度末までに高野山ケーブルカーを新型車両に置き換える。

新型ケーブルカー(2両編成2本)の製造は日本ケーブル。客車はスイスのキャビンメーカー CWA社製。

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現行車両は、1964(昭和39)年に日立製作所が製造。54年間、高野山を登り降りしてきたモデル。

定員は現行車両261人に対し、新型は181人。車両コンセプトは期待感、癒し・調和、安全・安心。

デザインは、和洋折衷。高野山への期待感をふくらませるデザインに。

外装デザインは、CWA社による欧州風の流線形。高野山・壇上伽藍の根本大塔を想起させる朱色を採用。

朱色は、ケーブルカーまでの高野山アクセスを担う、特急こうや、天空、2300系にも採用されている色。

客室窓は、 現行車両よりも大型の窓ガラスを採用。車両前面は大型の曲面ガラスとし、ダイナミックな臨場感が体感できる。

内装は、木目調の装飾を施し、和を基調としたデザインに。座席には、木材を使用し、圧迫感を軽減した格子状の背もたれを採用。照明には調光式LEDの間接照明を採用。

全床面に滑りにくい材質を採用し、車内段差部に足元灯を設置。つまずきなどの事故防止対策を施し安全性の向上を図る。

また、全体をゆとりある座席配置とし、車いすスペースを新設。乗降用扉の開口部を現行750ミリから900ミリへと拡幅。電動車いす利用者も乗降可能に。

座席は、折畳み収納式を採用し、多客時などには座席を収納。大きな荷物を持つ乗客に配慮したスペースを確保する。