無人運転で唯一の100km/hの営業運転【私鉄に乗ろう90】リニモ01

2019.08.09

※この「私鉄に乗ろう」の写真は、筆者がプライベートな鉄道旅で撮影したものです。鉄道会社さんから許可をいただいていませんので、乗車券などがあれば誰でも利用できる場所から、手持ちで撮影したスナップ写真です。ポケットに入るコンパクト・デジタルカメラ(SONY DSC-WX500)で撮影しています。2018年12月9日(月)の撮影。

予告通り愛知高速鉄道東部丘陵線=愛称リニモに乗ります。

リニアモーターカーとは何か?

と、大上段に構えましたが、筆者は工学的・物理学的・理化学的知識がまるっと(名古屋言葉です)ありません。付け焼き刃で知ったかぶりをしても賢明な鉄道ファンにはすぐに見抜かれるのは明らかなので、ごく簡単にやってみます。

まずは、基本的な部分から。一般的な「車輪がレールの上を走る鉄道」ではない点が最も特徴的です。磁気浮上式鉄道は、Magnetic levitation(磁気浮上)からMaglevと呼ばれています。リニアモーターカーとは推進の駆動方法を指しているのであって、磁気浮上式=リニアではないことには注意が必要です。

リニモはHSST(High Speed Surface Transport)と呼ばれる技術を使用しています。浮上量は約8mmです。これで時速100kmを安定的に出せるというのも凄いです。

写真はリニモの車輪に当たる部分のアップです。

リニモの公式ホームページにあった技術解説の図です。

要は電磁石でレールを引き寄せる力で浮力を得ています。推進力は丸いモーターを平に伸ばしたリニアモーターで得ています。愛知高速鉄道のホームページに拠ればメリットは、

・浮上して走行するためレールとの接触が無く、騒音や振動が小さく、乗り心地が快適。
・浮上して走行するため、降雨降雪等の影響を受けにくい。
・リニアモーターで走行するため、急勾配もスムーズに走行可能。最大登坂勾配70‰。
・モジュールがレールを抱え込む構造になっており、脱線や転覆などの事故が起こる心配がない。
・各モジュールが軌道曲線に沿って最適な位置に移動するため、最小回転半径を小さくできる。最大通過曲線50m。
・摩耗部分が無く、車両やレールなどの保守費用が低減できる。

・・・となっています。ちなみに最高速度は、100km/h、最大加速度4km/h/sとのことです。これだけ「利点」が多い上に、建設費用も低廉ですが、唯一の欠点が電気消費が大きいことです。

このリニモは、2005年(平成17年)の愛知万博の会場アクセス用に建設されました。軌道法に基づく軌道として特許されています。日本初の磁気浮上式鉄道の常設実用線。

鉄道の空白地帯だった長久手エリアを通っています。リニモはATO(自動列車運転装置)による無人自動運転を行っていて運転士はいません。※万博期間は乗務員が乗車していました。

東京の「ゆりかもめ」も無人運転ですが比較的低速なのに比べ、リニモは無人運転で初の、そして唯一の100km/hの営業運転を実施しています。

《路線データ》
路線距離(営業キロ)8.9km
方式:常電導吸引型磁気浮上式 (HSST)
駅数:9駅(起終点駅含む)
全線複線

では早速、乗ってみましょう。こちらが八草駅の出入口。この日は愛知環状鉄道から乗り換えたので外に出る必要はありません。外に出たのは、駅前の雰囲気を観るためです。

リニモは高架駅です。愛知環状鉄道からの通路にもなっています。

改札の内側、藤が丘行しかありません。しかし愛知高速鉄道には路線が通っていない日進市、瀬戸市も株主として出資しています。

改札の内側から外を見ます。左下に愛知環状鉄道八草駅があります。

改札階から上がってリニモのホーム。正面が藤が丘方面になります。右が1番線・藤が丘からの到着=降車ホーム、着いた列車は直進して引き上げ線に入ります。左の2番線が藤が丘行乗車ホーム

終点側の引き上げ線には藤が丘から着いた車両が駐まっています。

藤が丘行の出発時間が近づくと、観ていてもよく分からなかったのですが、ポイントが切り替わって2番線出発ホームに入線します。

到着した愛知高速鉄道100形電車。前部。左の座席が仕事場所になります。

3両編成です。1編成の価格は約7億7700円。吊り革が車両の中央部にしかありません。2006年(平成18年)度のローレル賞受賞車両です。

そろそろ動き出します。終点の藤が丘まで17分の鉄道旅です。

では、【私鉄に乗ろう90】リニモ02 に続きます。

(写真・記事/住田至朗)

TAGS 愛知環状鉄道線


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