さて、往路は以下でした。
前面展望 箱根湯本駅〜塔ノ沢駅〜出山信号場
後方展望 出山信号場〜大平台駅
前面展望 大平台駅〜上大平台信号場
後方展望 上大平台信号場〜仙人台信号場〜宮ノ下駅〜小涌谷駅〜彫刻の森駅〜強羅駅

・・・と言うコトは、復路は
後方展望 強羅駅〜彫刻の森駅〜小涌谷駅宮ノ下駅〜仙人台信号場〜上大平台信号場
前面展望 上大平台信号場〜大平台駅
後方展望 大平台駅〜出山信号場
前面展望 出山信号場〜塔ノ沢駅〜箱根湯本駅
・・・というポジションで写せなかった方向が撮れる理屈になります。

復路は、モハ1形104から後方展望を撮ります。気分的には前面展望の方が撮り易いのですが・・・。

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前面ガラスの汚れが分かりますか? かなり汚れています。ポジションが低いのですが、ワンマンでは無いので車掌さんが終始左右に移動しながらドア開閉と車内アナウンスをしています。結果的にほとんどの写真をセンターから立って撮ることになりました。

後方展望。2番線を出発しました。右の側線に駐まっているのは、1975年(昭和50年)に製造された箱根登山鉄道モニ1形電車。事業用車両で主に工事用資材などの運搬に使われています。

これは2番線に車両がいない隙に撮ったモニ1形。10トンの荷物を運ぶことができます。製造された時は吊り掛け駆動方式でしたが2017年(平成29年)廃車されたモハ2形110号車の台車に交換、製造から42年後に中空軸平行カルダン駆動方式化されました。オレンジ色に塗られる前はグレーの車体でした。

ほぼ踏切から見た光景ですが後方展望。

彫刻の森駅、箱根湯本側からのアプローチ。気分的には往路の前面展望ですね。

左の白い建物が彫刻の森美術館の本館。右側には道を挟んで屋外展示が見えています。

この踏切は「牛乳屋踏切」。名前が面白いでしょ?踏切を左に行った県道723号線沿いに高村牛乳店がありますけれど、100m以上離れてます。

小涌谷駅で下り列車と交換しました。

これが典型的な「箱根登山鉄道」という写真でしょうか。やはり古い車両の方が「絵になります」ね。

小涌谷駅の全体。後方展望ですけど。

やはり後方展望というのは感覚が馴染みませんね。仕方無いですけど。もう一度行って今度は箱根湯本絵を後方展望で出発するパターンを実行したくなります。近いし、行っちゃおうかな。

【私鉄に乗ろう95】箱根登山鉄道 その17 に続きます。

追記:

このコラムは、2019年9月に書かれたものです。御存知の様に、2019年10月12日に関東から東北に上陸した大型で強力な台風19号は、関東甲信越と東北地方に甚大な災害をもたらしました。台風によって亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。被災された皆様にお見舞い申し上げます。

また台風19号は箱根登山鉄道にも甚大な被害をもたらしました。箱根周辺では、1,000ミリを越える前代未聞の雨量が記録されたのです。ニュース映像などを見る限りでは路盤や橋梁などの被害は凄まじい状態です。長い歴史と風雪に耐えてきた箱根登山鉄道が箱根湯本駅と強羅駅間で運休という事態になっています。現在は代行バスが運行されています。

被害に遭われた箱根登山鉄道にお見舞い申し上げるとともに、一日も早い復旧を心からお祈りいたします。

また復旧などの情報も随時。お知らせいたします。

(写真・記事/住田至朗)