「この公園を自分の居場所や活動場所だと感じて、たくさんの“自分ゴト”があふれていく、そんな公園に育つといい」

官民連携によるまちづくりプロジェクト「南町田グランベリーパーク」の開発をすすめる町田市、東京急行電鉄(東急)、ソニー・クリエイティブプロダクツの3者。そのなかで、町田市 都市づくり部 都市政策課 辻野真貴子 課長はこう語る。

南町田地域がこれからあるべき姿とは

「町田市は、ことし初めて人口減というデータが登場したいっぽう、0歳から14歳の転入超過数は全国4位(都内1位)です。ここ南町田地域は、子育てファミリー層の転入が活発で、地域に長く根差してきた方々と新たに暮らし始めた人たちが入り混じる、活気のある地域です」

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「人生100年時代といわれるいま、さらなる人口減少が目の前に迫るなか、自治体としてもメリハリをもって戦略的な手立てを講じることが重要と考え、町田駅周辺に次ぐにぎわいの拠点「副次核」として、多世代がいきいきと暮らしつづけられるためのまちづくりに取り組み始めました」

「このプロジェクトをきっかけに、新たな居住者層をむかえ入れながら、地域内の住み替えサイクルを生み出すことにより、この地域を選んで住みたい、住み続けたいと思ってくれる人々が、幅広い世代において増えることをめざしています」(町田市 辻野真貴子 課長)

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民間との共創で得た、違った視点と最強コンテンツ

「町田市にとっては、約40年ぶりの大規模再開発プロジェクトです。東急電鉄からは、先進的なまちづくりにおいて、どういう点を見据え、どういう点をこだわるか、“ものの見方”のようなものを教えてもらってきたように思います」

「また、道路を廃して設けたまちの中心「パークライフ・サイト」をどういうものにしていくか、市と東急電鉄で数年にわたり悩む中、「スヌーピーミュージアム」という最強のコンテンツと出会えたことで、南町田グランベリーパークというまちの骨格がしっかりと映え、プロジェクトが一回り大きくなることにつながったと感じています」(町田市 辻野真貴子 課長)

自分ゴトがあふれていく公園に育てたい

「もとはとても閑静な公園でした。私自身、公園整備は初めての経験でしたが、広場や森などの構成を大きく変えることなく、ひとつひとつの設えを丁寧につくり直すことで、こんなにも魅力的に変貌するのかと、ランドスケープデザインの効果に改めて驚いています」

「新しくなった鶴間公園をフィールドにして、この先、市民ワークショップ「がっこうシリーズ」でも大切にしてきた、一人ひとりの「自分だったらどんなコミット、関わりができるだろう」という意欲的な気持ちを喚起し、この公園を自分の居場所や活動場所だと感じて、たくさんの“自分ゴト”が溢れていく、そんな公園に育つといいなと思っています」(町田市 辻野真貴子 課長)
 
 
―――いよいよ始動する南町田グランベリーパーク。約230店舗が出店する商業施設「グランベリーパーク」、新しいまちの玄関口となる「南町田グランベリーパーク駅」と、緑豊かな憩いの場「鶴間公園」や、スヌーピーミュージアム、PEANUTS Cafe(ピ-ナッツカフェ)、まちライブラリー、児童館「南町田子どもクラブつみき」がオープンする。まちびらきはことし11月13日。