トップ画像は泉郷駅。何ともモダンな佇まい。2018年(平成30年)に改築された新しい駅舎。

水郡線はいよいよ山地に向かっています。

駅予告票。周辺は長閑な農村地帯。住宅も多いかな。集落は駅の東(左)側に集中しています。右手に見えている住宅の手前を水郡線は右にカーブしているのです。

元は交換可能な配線だったと思われます。川東駅から水郡線で最長の駅間6.9km。泉郷駅です。

駅背後の住宅が大きいので巨大な駅舎かと思いました。カーブしていますが前面展望撮影に支障の無い左側にホームがあります。右側(カーブの内側)にホームがあるとほとんどの場合、上手く写せません。

県道118号線に信号があって曲がると30mも行かずに泉郷駅です。超モダンな駅舎というか待合室。

待合室内部も木が使われていて寛げる雰囲気です。窓に空き缶が置いてあったので、捨てておきました。

何故か駅名標にテープが貼ってあります。修復でもするのかな。安積永盛駅側を見ています。1934年(昭和9年)に開業した駅です。1970年(昭和45年)に早くも無人化。旧駅舎の事務所を民間タクシー営業所として貸して乗車券販売を委託しました。

ウィキペディアに再使用が許可された古い木造駅舎の写真があったので拝借します。国鉄分割民営化以降のJR東日本になってからの駅舎です。

※ウィキペディアより 2008年5月31日撮影 作者:東京特許許可局

奥にも駅名標がありますが、全く同じ様に「テーピング」されていました。水戸方面をみています。使われていない元のホームが右にあるのが分かりますが、夏草に覆われています。古い写真ではホームに樹木が植えられていました。

駅周辺の観光案内が旧ホームにありました。構内踏切からの階段も見えます。「元気なたまかわ」と大きく描かれています。駅所在地は福島県石川郡玉川村です。1955年(昭和30年)に泉村と須釜村が合併して誕生しました。駅の開業は1934年(昭和9年)とそれ以前です。

ところが、この泉村は1889年(明治22年)の町村制施行で川辺村、蒜生村、小高村、中村、岩法寺村、竜崎村が合併してできた村でした。駅の開業当時は、この辺りを泉郷と呼んでいたのかもしれませんね。

ホーム側からモダンな駅舎。

実は泉郷駅は福島空港まで直線距離でなら2kmほど。最寄り駅なのですが路線バスなどが無く、タクシーでアクセスするしか方法はありません。福島空港も最盛期の1999年(平成11年)には年間75万人以上いた利用者が、日航や国際線などの撤退で2017年(平成29年)には26万人と3分の1程度まで減ってしまっています。(福島県ホームページのデータ)

郡山駅から新幹線で東京駅まで80分もかかりませんから、便数の多い羽田空港に行く方が便利なんでしょうね。

まぁ、ヒコーキの話はおいておいて、水戸駅に向かいましょう。

水郡線全駅8【50代から始めた鉄道趣味】197 に続きます。

追記:

このコラムは2019年10月に書いています。10月12日〜13日に関東から東北に上陸した大型台風19号の被害で水郡線は、郡山駅〜常陸大宮駅間の運転を見合わせています。2019年10月19日にJR東日本は、安積永盛駅〜常陸大子駅間と西金駅〜常陸大宮駅間の運転を再開すると発表しました。西金駅〜常陸大子駅間の被害は橋梁破損など甚大なため運転再開の目処はたっていないとのことです。

被害を受けたJR東日本と水郡線沿線の皆様にお見舞い申し上げるとともに、一日も早い復旧をお祈り申し上げます。水郡線復旧の情報が発表されましたらコラム内でも速やかにお伝えいたします。2019/10/20記

(写真・記事/住田至朗)