もはやこれ、就きたい仕事、気になる会社、いま知りたい業界トレンドへ、世界最速で一直線に結んでくれる「就職・転職界のウサイン・ボルト」だ!

現場に立ってみて、そう感じた。その現場とは……。

企業のトップとフツーに食事しながら情報交流・就職転職活動ができる「社長メシ」という空間。しゃ、しゃ、社長メシってなによ?

この社長メシ、企業のトップ自らが就活生に直接アプローチできるC2C採用マッチングアプリ。HR事業や交通系電子マネー決済などを手がけるユナイテッドウィルが運営するサービス。

これまでの就職・転職活動といえば、学生側は企業の限定的な側面しか見えないまま、不安や疑問が残ったままなんとなく……とか、会社のトップ側は就活生にビジョンや想いを十分に伝えるのが難しい……といったハードルがあった。

この実情を打破すべく開発されたのが、この社長メシ。なんといまや登録学生は1万人以上、参加企業は約200社を超え、実施された食事回数は500回超、社長メシに参加した学生のうち5人に1人が内定を獲得していると!

そんないまキテる社長メシが今回、また新しい企画に挑んだ。それは……!?

いま突き抜けてる市長と本音で話せる「市長メシ」

そう。社長じゃなくて、市長。しかもいまキテる、突き抜けてる市長と学生がひとつのテーブルで食事しながら本気で語り合う。そんな市長メシが11月26日、東京・神楽坂の小洒落たダイニング「離島キッチン」で行われた。

市役所職員でさえ市長と居酒屋で話す機会なんてないのに、社長メシでログイン&登録すればいまイケイケ(死語)の市長といっしょにうまいもんを食いながら呑みながら語れるんだから、すごい。

で、上の画像。学生たちに囲まれてガチで語るおじさんが、いま各方面が熱い視線を送る、小林嘉文 岡山県笠岡市 市長。

小林市長は、ここ岡山県笠岡市で育ち、岡山県立笠岡高校、明治大学商学部を卒業。上海との大学、ハーバード大学大学院を修了し、伊藤忠商事へ入社。世界各地を飛び回る商社マンとしてバリバリ(死語)仕事をこなし、そのまま出世コースを登りつめると思いきや、父親が営む海苔製造販売業の小林産業へ……。

巨大商社の最前線から地元の小さな製造会社の代表まで務め、そこで培った民間企業イズムを買われて市長選で当選。いまも商社時代のイケイケ(死語)と実行力で、市政改革に挑んでいる。

そんな突き抜けた市長だから、商社時代のビジネス考からいまの市政・地方情勢まで、大人も「マジかよ!」と驚くようなリアルな話が飛び出して、学生たちも「へえええええ!」の連発。

学生も小林市長のリアルトークに応戦。地方で活躍する生き方、民間企業人と公務員の根本的な思考差、働き方改革の先の仕事感などなど。自分の想いを小林市長にぶつけて、「なるほどね。うーん!」と唸らす。

じゃあ、この市長メシには、いったいどんな狙いがあるか……。

地方自治体で仕事し、地域に根ざして生きるというリアルを共有

市長と学生の接点を生む「市長メシ」にはこんな背景と狙いがある。

まず就活生。就活生のなかには、地方創生や地域貢献に興味があるものの、地方自治体での働き方やキャリア形成についてリアルに想像できないという悩みがある。

いっぽう自自体は、都市部への人材流出に直面しているなか、地方活性のために若者の力を活かしたい、地方で思いっきりその発想力と実行力を発揮してほしいと思っている。

そこで立ち上がったのが、社長メシのユナイテッドウィル。同社は、この社長メシで得たノウハウを横展開し、同じテーブルの場で岡山の地元食材を使った料理やお酒をともにしながら、自治体のトップである市長と直接会話する機会をつくってしまった。

企業×学生むけ社長メシが、自治体×学生むけにプログラムをチューニングし、就活生の今後の働き方やキャリア形成について視野を広げる機会を提供したっていうわけ。その市長メシで飛び出た小林市長の言葉が、印象的。

「商社マン時代はね、自分のことだけしか考えてこなかった」

いざ開催してみたら、「マジかよ!」「へええええ!」って思わず発してしまうほどリアルなトークが連発。学生たちも、自分の思いや人生プランを熱く語り尽くし、そして地元食材のグルメに、酒に手をのばす……。

そんな市長メシのなかで、小林市長のこんな言葉が印象的だった。最後は、その小林市長の言葉で、しめ。

「海外をいろいろ巡って、取引相手の話を聞いて契約までこぎつけるといった経験を重ねてきて思うのは、現場を大事にしてほしいということ。これはいまも変わらない。市民の現場へ行って、市民の声を聞くこと」

「市民と血の通った交流からいろいろな意思決定ができる。市民と同じ高さで聞いて考えないと、市民の思いとずれた意思決定をするようになっちゃう。そういう意味だと、市役所職員はめちゃめちゃいい仕事。市民とコミュニケーションがとれる現場がいつもある」

「商社マン時代はね、自分のことだけしか考えてこなかった。金を稼ぐことばかり考えてた。それがいまはね、人のためになるなら金なんていらないって本気で思ってるわけよ。人って変わるんだなーっ、人間って不思議だよなーって。そんなことをときおり実感する人生も、またいいんじゃないかってね」

<社長メシ>
https://www.shachomeshi.com/

tokyochips編集部