まだみたことも触ったこともない最新IoTデバイスが渋谷スクランブルに集結し、観て触れて確かめて、購入できる……それだけならば、「さすが流行りの渋谷スクランブル。そんなことやってるんだ」で終わる。が、ここはそれだけじゃ済まない―――。

ここは次世代型ショールーミング店舗「boxsta」(ボクスタ)。11月28日から12月25日までの1か月限定のポップアップストアで、ぱっと見、ただの最新商品展示フロアのようにみえる。どこが次世代型なのかというと……。

最新IoTデバイス実機のとなりに、カメラとマイク!

そう。ここが違う。このカメラとマイクは、商品をみている来店客の動きや声を常に記録している。

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うわっ自分の動きをカメラとマイクで……ってまるで盗撮じゃん! って思うかもしれないけど、だいじょうぶ。

収集するデータは画像・音声解析などを経て、個人が特定されないかたちに加工されて、統計化される。個人の動きではなく、統計をとるという仕組み。映像に加えて音声データを解析する商品フロア展開は、国内初の事例という。

―――このボクスタを手がけたのは、大日本印刷(DNP)。なぜ、こんな仕組みをつくったか。

売る側も買う側もうれしい、新型テストマーケティングの現場

ここに集まった最新IoTデバイスの出品企業は、このカメラとマイクで解析した統計データを、マーケティングデータとして得ることができる。

たとえば、その商品に興味を持つ人の属性や行動導線、態度、感情のほか、どんな会話をしているかといったデータを、売り手側がタイムリーにキャッチできるという具合。

来店客にもうれしいことがいっぱい。まだ公開や販売告知もない最新IoTデバイスも並ぶケースもあって、しかも専門スタッフが常駐しているから、見て触って試して相談して、買うかやめるか決断できる。

買うと決めた人は、その場でQRコードをスマホでピッとやって、ECサイトでゲットするという流れ。そう。このフロアは在庫を抱えない。

センシングとAIで、次世代型ショールーミングの世界へ

「ECサイトをみて、興味はあるけど実機をみて試してみないと……そんな人は、このボクスタで気になる最新IoTデバイスを見て触れて試してほしい」と話すのは、ボクスタ仕掛け人のひとり、大日本印刷 情報イノベーション事業部 C&Iセンター浅野陽介グループリーダー。

「このボクスタは、出店企業にとって商品発売前・発売直後のユーザの生の声を効率的に収集できることから、新しいテストマーケティングの場になるはず。2020年度には、センシング技術とAI技術で次世代型ショールーミング店舗の事業化を実現させたい」(浅野Gリーダー)

―――ボクスタで、どんな「へええええ」と「うわっほしい!」があるか。応援購入サービス Makuakeと協業してセレクトした14点と、独自にセレクトした11点、合計25店の最新IoTデバイス・プロダクトについての詳細は、ボクスタ公式ホームページにラインナップされてるから、チェックしてみて。

<boxsta ボクスタ>
https://www.dnp-innovationport.com/lp/boxsta/

tokyochips編集部