「新幹線で運ばれた特別な味がする」――富山の魚介類を新幹線輸送、東京駅で記念セレモニー開催

2月5日(水)、東京駅構内「KITTE丸の内」地下1階「東京シティアイ」パフォーマンスゾーンにて、「うまさ一番 富山のさかなフェア」記念セレモニーが行われました。

富山県は3,000m級の立山連峰と水深1,000mにも及ぶ富山湾を4~50kmの平野が結ぶ豊かな土地。富山湾は深部に日本海固有水(海洋深層水)があり、水深300mまでの表層部には暖流である対馬海流が流れ込むため、500種類もの魚が生息する豊饒な湾となっています。今回のフェアではこの豊かな富山湾で水揚げされた新鮮な魚介類を新幹線で東京駅へ輸送し、獲れたての魚を味わっていただくことで富山の魅力をアピールします。

富山県知事の石井隆一さんは同県の魅力をアピールするとともに「富山県はお魚が美味しいことが知られてきた。せっかく北陸新幹線が通ったのだから、これを活用して富山に足を運んでいただければ富山県もJRも嬉しい」とコメント。

西日本旅客鉄道株式会社執行役員金沢支社長の前田洋明さんは北陸新幹線開業5周年に触れ、今回の新幹線輸送が「北陸新幹線で魚を運ぶのも、JR西の新幹線で運ぶのも、(JR西と東の)二社で運ぶのも初めて」と今回の新幹線輸送について語りました。

また東日本旅客鉄道株式会社常務執行役員東京支社東京駅長の小池邦彦さんは、昨年の台風19号の被害に触れ、北陸新幹線もだいぶ復旧が進み本年3月14日(土)のダイヤ改正で「長野含め震災前の本数を確保出来るようになった」こと、利用者からの応援に感謝を述べました。

株式会社鉄道会館代表取締役社長の平野邦彦さんは東京駅がさまざまな駅の結節点であることに触れ、「地方のいいものを東京に伝える」ため昨年から福島の新鮮な野菜や宮城のホヤ、長野のりんごやぶどうなど様々なものを新幹線に乗せていると語りました。

セレモニーでは国の無形文化財にも指定された富山の伝統芸能「こきりこ踊り」も披露され、参加者には富山の地酒「満寿泉」や「べっ嬪さくらます うらら」の押し寿司が振る舞われました。登壇者は「少し淡白で上品なお味」「とってもお美味しくてとってもきときと」「新幹線で運ばれた特別な味がした」「新鮮さが伝わってきて美味しかった。また食べたい」とコメント。
会場では富山県の観光PRイベントが行われており、地元の特産物や北陸新幹線関係グッズが販売されていました。








富山県観光PRイベントは2月3日(月)~5日(水)の三日間で終了してしまいましたが、「うまさ一番 富山のさかなフェア」はまだ始まったばかり。2月29日(土)までのおよそ一ヶ月にわたり、東京駅構内の飲食店27店舗で「きときと」(富山弁で「新鮮」の意)な素材を使った特別なメニューを提供しています。
記事:写真/一橋正浩