不思議な鬼子母神【駅ぶら03】京浜急行56

2020.05.28

南太田駅の出入口、駅前広場があります。まだ夕方には早い時間ですが、居酒屋さんはオープンしていました。

駅前広場から駅出入口。左の壁は京急の高架線の下ですがふさがれています。

駅前広場から県道218号線平戸桜木道路に出て横断歩道を渡ります。京急線のガードを支える特徴的な梁の様なモノがあります。後ほど正面に見えている「焼きたてドイツパン」の右に見えている路地を入って行きます。

左を見ると県道側にも駅の出入口があります。

県道の反対側から駅出入口の正面。この県道を右に行くと昭和レトロな「ドンドン商店街」があるのですが、事前にネットで調べたらかなり寂れてシャッター街になっている様なので訪問は止めました。

駅前広場に戻って、ドイツパンの横の路地を歩いて見ました。人がすれ違うのがやっと、という広さでしたが、この黄色い「天然温泉」という暖簾のかかったペットサロンの横に出てきました。しかし、ペット用に天然温泉があるのでしょうか?

この道を京急高架線に沿う様な方向に歩いて行くと、高架線の下から高台のお寺が見えました。

これが山門。その向こうには京急の高架と駅が頭上にあるのです。不思議な構造のお寺です。日蓮宗西中山常照寺です。通称は「南太田の鬼子母神」です。

そんなに古いお寺ではありません。明治12年(1879年)の開山。しかし、お寺は関東大震災と横浜大空襲で被害にあわず被災者の収容所になりました。湘南電気鉄道が黄金町駅~浦賀駅間に鉄道を敷いたのは1930年(昭和5年)でした。当初から高架線だったのでしょうか。そうでなければ山門と本堂の間を鉄道が横切るというのは考え難いです。山門から本堂に上る階段まで頭上は京急の高架線、実質的には南太田駅ホームがあります。

高架線をくぐって階段を上ります。膝の痛みは我慢します。

「門玄重」という扁額のかかった門があります。持国天(右)と多聞天(左)が置かれているのでお寺の案内では二天門となっていました。

二天門まで上ると南太田駅ホームがほぼ同じ高さで眼の前にあります。残念ながらお寺らしい荘厳な静寂、とはいきません。

右の持国天。インド神話出身ですが、仏教では天部の仏神として東方を守る守護神。革の甲冑をまとった唐代の武将の姿で表されます。

左の多聞天。インドではヴェーダ時代(紀元前1000年~)にまで溯る古い神様。仏教では天部の仏神。持国天などと四天王として祀られる際は多聞天。独立して祀られる場合は毘沙門天と通例は呼ばれます。持国天同様、革の甲冑をまとった唐代の武将の姿で表されます。

立派な本堂がありますが、入りませんでした。中に鬼子母神像があるのでしょうか・・・。

本堂の横からも南太田駅ホームが見えます。何とも不思議なお寺さんでした。

往きとは違う道で駅に戻りました。

境内を鉄道が横切っていると言えば、京王電鉄府中駅そばの大國霊神社、そして筆者が日常的に使う横須賀線は鎌倉で鶴岡八幡宮の参道を、北鎌倉では臨済宗大本山円覚寺の門内を横切っています。横須賀線は、元はと言えば横須賀海軍基地への軍用線ですから鶴岡八幡宮や臨済宗大本山円覚寺も軍の前には黙らざるを得なかったのです。京王電鉄の場合は記憶では八王子の大正天皇陵へのお詣りを理由にしたのではなかったかな。最近それを否定する発見があった様なので時間がある時に調べます。

【駅ぶら03】京浜急行57 に続きます。

(写真・記事/住田至朗)


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