追浜駅を出発。ようやく三浦半島らしいデコボコの間を進みます。関東地方では丘陵地帯が浸食されてできた谷状の地形を古くから谷戸、谷津、谷那などと呼んできました。金沢文庫駅の北側には谷津町という地名もあります。平らな東京都の西側で人生の大半を過ごしてきた筆者は、中央線車窓の地平線まで広がる屋根の連なりに慣れているのです。三浦半島に住むと山だらけ、谷戸だらけの地形が新鮮です。トンネル番号「10」です。杉田駅~京急富岡駅間にトンネル「8」と「9」がありました。左カーブを曲がると京急田浦駅です。追浜駅からは1.7km。ホームの右(西)側は丘陵になっています。東側も国道16号線の向こうには丘陵があって、京急田浦駅は正に谷戸にあります。ホームは盛り土上にあります。相対式ホーム2面2線。駅の先で右にカーブします。

ここからは【駅ぶら】カットです。上りホームから浦賀方面を見ています。ホームの上屋を支える柱は国産の間伐材を使っています。

同じ場所から品川方面。ホームは6両編成対応。

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駅名標。1930年(昭和5年)湘南電気鉄道の湘南田浦駅として開業。鉄道省の田浦駅が1904年(明治37年)に開業していたので社名の湘南が冠されていました。京浜電気鉄道、戦時下の大東急時代を経て1948年(昭和23年)に発足した京浜急行電鉄の駅になりました。1963年(昭和38年)京浜田浦駅に改称。1987年(昭和62年)京急田浦駅に再改称されました。2007(平成19年)~2009年(平成21年)駅舎改良工事。

改札口は、地上ですが下りホーム側にあるので上りホームからは通路を進みます。線路の部分から陽が射しています。

改札口は国道16号線に面しています。

駅正面、出入口。

駅前の国道16号線にかかる歩道橋に登りました。駅舎が見えています。

国道をはさんで横須賀市立船越小学校があります。校庭の向こうは丘陵です。

国道の横須賀方面。左に曲がって行けば海に出ます。

反対の金沢八景側。右の田浦警察署はカバーがかけられ工事中の様です。

歩道橋の上ではお巡りさんが国道を監視中でした。有名な「田浦梅林/田浦梅の里」への行き方を尋ねました。「徒歩で30分くらいだけど坂がかなりキツいですよ」と歩道橋の階段を痛い膝をかばいながらソロソロ登って来た筆者を見ていたお巡りさんは親切に教えてくれました。上がってきた変な爺は膝が痛む、ということをちゃんと観察していたのですね。言い換えれば「膝が痛いならやめた方が良い」と言外に言われた様なものです。それでアッサリ諦めました。ちなみにJR横須賀線の田浦駅への道についても訊いてみました。単刀直入に「遠いからやめた方が良いですよ」とのことでした。

次の安針塚駅では、「田浦梅林」の隣山、塚山公園の安針塚に行こうと思っているのです。ここはスゴイ坂の上です。

【駅ぶら03】京浜急行78 に続きます。

(写真・記事/住田至朗)