極楽

地上にある極楽。しかも鉄道で行ける極楽です。

強烈ですよね。

名古屋市にも極楽という地名が実際にあります。筆者はその近くに住んでいたことがあり「若鯱家」という「手打ちうどん屋」に通っていました。※

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※オリジナルの「若鯱家」です。東京に出店している「若鯱家」とは無関係です。

名古屋の極楽は江戸時代に洪水などで苦しんだ住民が高台に移り住み「願望」を込めて命名した字名が起源だそうです。

しかし、駅名標で「極楽」と大書されると迫力があります。明知鉄道が2008年(平成20年)に開業した新しい駅です。

公募による命名とのことですが、やはり駅近くの字名と、かつて有った「極楽寺」という寺から名付けられたそうです。駅の近くに葬祭場を設けると喜ばれて繁盛しそうな気がします・・・。ちょっとブラックジョークかな。

蚊爪。駅所在地名ですが、蚊には爪はないだろう、と突っ込みたくなります。北総鉄道浅野川線の駅で、開業は古く1925年(大正14年)です。蚊という字の付く駅はここだけだと思います。
蚊爪

轟(どめき)。こちらも地名、福井県吉田郡永平寺町轟にあるえちぜん鉄道勝山永平寺線の駅です。開業は1914年(大正3年)。JR五能線に驫木(とどろき)という難読駅名もありますが、両方とも大きな音を想起させる字ですね。

轟

速星。JR西日本高山本線の駅。やはり駅所在地名ですが、何となく流星を思わせる駅名で印象的です。「早い」という字が使われる駅名は少なくないのですが、こちらの「速い」という字が付く駅名は知っている限り、ここだけです。隣の婦中鵜坂駅が2014年(平成26年)に臨時駅から常設駅に昇格したために駅名標が修正されています。

速星

鉄道に乗っていて駅名標を見る楽しみって、なかなか奥深いものがありますよね。

(写真・記事/住田至朗)