※2015年8月撮影

トップ画像は、1904年(明治37年)に架橋された中央本線の初代立場川橋梁。1980年(昭和55年)信濃境駅~富士見駅間が複線化された際に線路が付け替えられて廃橋となったものです。

保存の動きもありましたが、コストがかかるので壁に突き当たっています。

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青春18きっぷ鉄道旅vol.14で無事、2015年の元旦を迎えることができた次第。この次のLCCで北海道に渡り音威子府の常盤軒の駅そばを食べるツアーは既にこのコラムで紹介しました。

※※2015年3月撮影

コラムは、2020年7月に書いています。非常事態宣言は解除されましたが、世間のコロナ・ウィルス感染拡大は一向に終息しません。特に首都圏では、再び徐々に感染者が増えています。筆者は三浦半島の山陰に潜んで息を殺しています。

梅雨空で撮影にも出られません。九州では7月の豪雨で大好きな肥薩線の人吉駅付近が水に浸かっただけではなく多くの橋梁が流失などの被害を受けた様です。コラムを書いている7月7日現在は、まだ情報が正式なリリースになっていませんが非常に心配です。

※2019年3月撮影

気を取り直して、天気の良い写真のコラムを書きます。青春18きっぷ鉄道旅vol.16、2015年(平成27年)8月にまた九州をウロウロした「暑い写真」です。

駅近くのマンション、蒼穹に浮かぶ月を眺め早朝5時25分の中央線高尾行に乗ります。

※2015年8月撮影

岡谷駅まで2時間31分乗車。高尾から乗った中央本線松本行211系電車がほとんど冷蔵庫の様な車内で、うっかり居眠りしたら凍死しそうでした。9時5分に岡谷に到着。ホームの「暑さ」に生き返った気分です。

※2015年8月撮影

冷え切った身体を暖めるには何かオナカに入れるのが一番、と駅の外にでましたが、駅前スーパーはまだ開店前。少し離れたコンビニで弁当を買って食べました。

※2015年8月撮影

9時45分発の飯田線豊橋行に乗ります。飯田線(辰野駅~豊橋駅間195.7km)を通しで走る数少ない直通列車です。これに乗る為に早起きしたのです。

中央本線、1983年(昭和58年)の塩嶺トンネル(5,994m)開通によって岡谷駅から辰野駅を経ていた旧線(約28km)に換わってみどり湖駅経由の新線(約12km)がメインになりました。旧線の川岸駅は、運行列車の本数が減少。飯田線からの乗入れ列車の割合が上がりました。

※2015年8月撮影

川岸駅は、1923年(大正12年)開業。古い魅力的な木造駅舎が残っています。実は友人が奥様の実家のある川岸駅付近に移住しています。ゆっくり遊びに来たいなぁ。彼がスゴク良いトコロだぞ!と言うのです。

辰野駅、駅名標のオレンジ色が飯田線です。この駅が飯田線終点です。起点の豊橋駅到着は16時16分。6時間以上かかります。

※2015年8月撮影

辰野駅から1.1kmで宮木駅。1909年(明治42年)の開業時は停留場でした。1923年(大正12年)辰野駅~伊那松島駅間が新線に付け替えの際にいったん廃止されましたが、新線上に再開業。1943年(昭和18年)の国有化を機に駅に昇格しています。

※2015年8月撮影

飯田線は、第二次世界大戦前直結する4社の私鉄路線でした。豊川鉄道(豊橋ー長篠、1900年明治33年開通)、鳳来寺鉄道(長篠ー三河川合、1923年大正12年開通)、三信鉄道(三河川合ー天竜峡、急峻な地形で難工事が続き8年かかって1937年昭和12年開通)、伊那電気鉄道(1909年明治42年辰野ー伊那松島が開通、1927年昭和2年辰野ー天竜峡が開通)。つまりこの駅は、伊那電気鉄道の駅だったのです。

1937年昭和12年の三信鉄道(三河川合ー天竜峡)開通をもって豊橋ー辰野間が電車で結ばれました。当時日本最長の電化区間だったのです。ちなみに東海道本線、東京ー神戸が全て電化されたのは筆者の生まれた1956年昭和31年のことですから飯田線に遅れること約20年です。

私鉄で始まった故に飯田線は長大な地方線なのに駅間がとても短いのです。

羽場駅。駅名標の「はば」という文字がユニークに見えます。1909年(明治42年)開業。1923年(大正12年)の新線付け替えで駅も移設。1999年(平成11年)に古い駅舎は解体されてしまいました。

※2015年8月撮影

沢駅。一文字の駅名は少なくありませんが、やはりシンプルで個人的には好きです。この駅も1909年(明治42年)の開業時は停留場。1923年(大正12年)の新線付け替えで廃止されますが、すぐに駅として再開。2008年(平成20年)相対式ホーム2面2線でしたが下りホームが廃止されました。

※2015年8月撮影

木ノ下駅。1911年(明治44年)開業。

※2015年8月撮影

北殿駅。1911年(明治44年)開業。お気づきかもしれませんが、この日、空と雲がとても見事なのです。

※2015年8月撮影

車窓も最高です。遠く東側に山々が連なります。

※2015年8月撮影

飯田線、6時間の鉄道旅、空がキレイなので気持ち良いですよ。

※筆者は既にコラムなどで青春18きっぷ鉄道旅の写真を度々使用しています。重複していますが、御容赦ください。

※価格などは2015年当時のものです。

(写真・文/住田至朗)