西武HDの「LOSS TO VALUE」プロジェクトで生まれたスムージー試飲会

西武ホールディングス(HD)が、地域社会や企業とともに新しい価値を創造する「LOSS TO VALUE(ロス・トゥ・バリュー)」プロジェクトを立ち上げた。交通(鉄道・バス)、レジャー、ホテルなどを広範に手掛ける西武グループにとって、起業家精神を携えての新規分野への挑戦と位置付けられる取り組みで、第1弾では規格外の農作物をスムージー飲料として商品化する。西武HDは持続可能な社会実現を目指す、国連のSDGsの実践策と位置付ける。

本来なら廃棄されるものを価値化する新規事業を、〝無駄を価値に〟を意味するネーミングに込めた。新規分野創出を目的とした2019年の「西武ラボ」一般公募プログラム(テーマ=季節感)に寄せられた133件のアイディアから10件を選考。トップを切って沿線農家の生産物を飲料として商品化する。プロジェクトでは、9月19日に開かれた「西武本川越ペペ・ファーマーズマーケット」で試飲会を開き好評を得た。

西武HDは2年目の2020年も起業家、地域社会、異業種・異分野の企業・団体などから協業のアイディアを募集。171件から事業化検討案件6件を選出し、事業化に向けた検討や実証試験を進める。第1弾のスムージーはまず西武グループ社員向けに各社施設内で販売、来春以降の市中展開を予定する。

文:上里夏生