JR四国 牟岐線 阿波海南~海部 1.5kmが10月31日に廃止され、阿佐海岸鉄道などが準備するDMV(デュアル・モード・ビークル)運行にむけて動きが加速しはじめた。

DMVは、線路と道路の両方(デュアル)を走れる新しい乗り物。既存の線路の上を気動車のように走行し、線路から外れるとバスのように市街地や幹線道路を走る。

阿佐海岸鉄道が導入するDMVは定員23名(ドライバー1名+座席18名+立席4名)、一般道走行用のタイヤの前後に鉄車輪(前1軸+後1軸)がつく。

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レール走行モードと道路走行モードは、道路とレールの境界にあるガイドウェイでモードチェンジ。そのモード変更時間はわずか15秒。

レール走行モードでの駆動は、後輪タイヤがレールに接地することで実現。前輪タイヤは線路と接しず浮いたまま、前の鉄輪がレールに乗って軌道上を走る。

新たなDMV起点駅になる阿佐海南駅では、地上にDMV乗降場とモードインターチェンジが設置される。また甲浦駅の高架上にモード・インター・チェンジを設置し、高架と地上を結ぶDMV専用のスロープ(坂道)でつなげる。

このDMV化にあわせ、高架駅の海部駅から地上駅の阿波海南駅をDMV出発地とするなどの計画から、JR四国は10月31日に阿波海南~海部 1.5kmを廃止。阿佐海岸鉄道DMVの出発地とし、既存の甲浦から先、高知県東南端 室戸までDMVを走らせる。

こうしたDMV化工事にあわせ、11月1日からJR四国と阿佐海岸鉄道の境界駅が阿波海南に変わり、牟岐~海部のバス代行輸送区間のなかで、11月1~30日は阿波海南~海部の間を無料化する。

また、阿佐海岸鉄道を走る気動車ASA-100形しおかぜ、ASA-300形たかちほの運用は11月30日まで。12月1日からは、新たな境界駅 阿波海南を境にバス代行輸送を実施。JR四国が牟岐~阿波海南を、阿佐海岸鉄道が阿波海南~甲浦をバス代行輸送する。

阿佐海岸鉄道