今乗っておきたい「室蘭本線・岩見沢~沼ノ端」 駅周辺を楽しむ旅(2)

2020.12.27

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JR室蘭本線は、函館本線・長万部~岩見沢までの本線211.0㎞と、東室蘭~室蘭まで7.0kmの支線で構成する路線です。沼ノ端~長万部及び沼ノ端~室蘭は特急が走るなど、札幌圏と道央・道南を結ぶ幹線として位置づけられていますが、岩見沢~沼ノ端は本数が少なく、ローカル線のイメージを色濃く残しています。のどかな沿線の情景を全6回に分けて紹介します。

かつては万字線の分岐駅 「志文駅」

駅舎は建て替えられても跨線橋は昔のまま

志文駅は1902年8月1日に北海道炭礦鉄道の貨物駅として開業し、1906年10月1日に鉄道路線国有化により官設鉄道に移管されました。万字線(志文~万字炭山)の分岐駅として石炭を満載した貨車がヤード一杯に並んだ時代がありましたが、1962年1月15日に貨物取扱いが廃止。1985年4月1日に万字線も廃止され、室蘭本線の中の小さな駅の一つとなりました。

鉄道ファンもチラホラと訪れる

1988年に駅舎が建て替えられましたが、ホームや木造の跨線橋は当時のまま。その面影を求めて時折鉄道ファンが訪れています。駅前には広々とした公園があるものの人影は見当たらず、すでに駅前は街の中心でないことが伺えました。志文とはアイヌ語で「スプンペツ(ウグイス・川)」。鳥のさえずりだけが聞こえる喧騒と無縁な場所です。

レンガの倉庫が美しいレトロな街の駅 「栗沢駅」

出窓がオシャレなカフェのような雰囲気

列車は3つめの駅「栗沢」に到着しました。かつては独立した町でしたが、平成の大合併により岩見沢市に吸収されました。1894年10月1日に栗沢駅が開業。町名はアイヌ語の「ヤム・オ・ナイ(栗の多い沢)」に和名が充てられています。

跨線橋から連絡橋に転用

かつては上りと下りに一面ずつホームがありましたが、今は駅舎側のホームのみ使用されています。対面のホームに続く跨線橋は閉鎖され、一部を線路を超えた向こう側へ続く連絡橋として活用されています。

郵便局も蔵を改築して小粋な雰囲気に

沿線は農業が盛んな地域で、駅前や街にレンガ造りの倉庫が建てられています。現役を退いた後も店舗や郵便局に転用されるなど、栗沢の歴史を後世に伝えています。時間があれば下車して散策してほしい町です。

現役ながら寂れたたたずまいが魅力 「栗丘駅」

ホームと跨線橋は取り壊されることなくそのまま

栗丘駅は1943年9月25日に栗丘信号場として設置されました。1946年4月1日に駅に昇格。有人駅の時代もあり、1972年3月まで貨物の取り扱いが行われていました。対面式のホームは駅舎側のみ使用され、跨線橋は迫力ある壁で封鎖。対岸のホームは原野のように草が生い茂っています。

岩見沢行きの列車がホームを通過

キハ40が汽笛を鳴らしながら通過していきました。駅周辺に農家が点在することから農作物の輸送がおもな役割であり、貨物の取り扱いと同時に存在意義がなくなってしまったのでしょう。室蘭本線の栄枯盛衰を最も感じる駅でした。

文/写真:吉田匡和

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