冬到来、JR北海道の除雪車が動き出す。

JR北海道は、線路上に積もった雪を除雪するラッセル機関車を走らせて除雪する。その車両たちも多彩。2020年度は、在来線用4台を取り替え、128台の除雪機械で効率的な除雪計画をもとに安定輸送を確保する。

◆排雪モータカー

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モータカーの先頭部にラッセル装置を取り付け、線路上の雪を脇へ押しのけるタイプ。新幹線に4台(標準軌用2台、狭軌用2台)、在来線48台(2020年度2台取り替え)を配備する。

◆ラッセルモータカーなど

排雪モータカーの連結運転制御を可能とし、出力性能を向上。通常の排雪モータカーより高速で仕業できるタイプ。在来線に4組が配備されている。

◆排雪モータカーロータリー

排雪モータカーにロータリー装置を取り付け、雪を掻き寄せて遠くへ飛ばすタイプ。駅構内や駅間の除雪でも有効な除雪機械。新幹線に8台(標準軌用6台、狭軌用2台)、在来線に64台(2020年度2台取り替え)を配備する。

北海道新幹線の除雪作業

北海道新幹線は、日本でも有数の寒冷豪雪地帯を走行するため、固有の対策を打っている。

◆確認車による除雪

線路上の雪を取り除くため、営業列車の運転前に毎日走行する確認車に除雪装置を装着して除雪。この除雪装置でレール面下70mm(除雪幅2890mm)まで除雪する。

◆ブラシ式除雪装置による除雪

確認車の除雪装置で除雪後、さらに線路内に残る雪をとるため、レール面下100mm(除雪幅2200mm)まで除雪するブラシ式除雪装置を採用している。

◆雪捨車による排雪

トンネル区間をのぞくとほとんどが高架橋の北海道新幹線。この北海道新幹線区間では雪捨車を4両配備し、取り除いた雪を回収し、まとめて線路外に排出している。

またJR北海道は、車両が走行中、付着していた雪塊が融け落ち、地上設備等を損傷することを防ぐため、新函館北斗駅を出発する前に車両床下に付いた雪を除去している。

さらに、新青森駅に到着した上り列車の車両下部の着雪状況を確認し、付着した雪を人力で除去する取り組みも実施し、過酷な冬を乗り越えている。