「新幹線の上を乗り越える地下鉄」というよりも、地下鉄の先で地上へ出て線路を延ばしたら、高台へと線路が続いてしまった―――という成り行き。

神戸市営地下鉄といいながら、標高100mを超える高台へとむかう路線が、西神延伸線。新幹線を上から越えているこの画像左側の線路は、西神延伸線の総合運動公園駅付近。

↑↑↑画像のなかの新幹線の上に、小さく電車の姿がみえる。これが神戸市営地下鉄 名谷(みょうだに)車両基地。

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地下にある新長田駅を出た西神中央駅行き電車は、上り勾配が続く西神延伸線を走り、名谷駅で地上へ出る。この地点ですでに標高100m前後。

新長田~総合運動公園の8km弱で100m以上高度を上げるというイメージ。

もともと、神戸市営地下鉄 西神・山手線といわれる路線は、山陽新幹線と接続する新神戸を起点とする山手線(新神戸~新長田)と、その先の西神線(新長田~名谷)、さらにその先の西神延伸線(名谷~西神中央)がひとつにつながった路線。「みどりのUライン」という愛称までついている。

東端の新神戸から先は、かつての北神急行 北神線(2020年から神戸市の北神線)がつながり、電車は谷上まで乗り入れている。

この谷上も標高100m超え地点ってことで、西神・山手線と北神線を行く電車は、谷上行きも西神中央行きも、終着駅へむけて山登りに。標高100m超の区間を行く“地下鉄”だった。

いっぽうの西端の西神中央駅から先、延伸する構想があるけど、大きな動きはないみたい。

―――オリックス・バファローズの準本拠地、ほっともっとフィールド神戸(総合運動公園野球場)の中央広場からみえる、新幹線と西神延伸線が交差するポイント。

ここで新幹線と西神延伸線の電車通過時刻を読み、両列車をひとつの絵に収めようと挑む、撮り鉄の姿もたまある。