高架切り替え直前の羽衣駅【写真多数】

代行バス輸送に切り替わる直前の羽衣駅です。ここからは写真中心のフォトレポートとなります。

(1)改札付近
和歌山市方面の仮設の券売機はJR羽衣駅の連絡通路寄りにありました。

仮設の窓口の写真

高架切り替えに伴い、羽衣駅の中心位置が和歌山寄りに、高石駅の中心位置が難波寄りにそれぞれ移動するため、運賃の改定が行われました。詳細は南海電鉄ホームページに記載されています。

取材当時の運賃案内 「5月21日までの運賃です」と運賃改定が示唆されています。

取材時、駅構内には壁で覆われた場所も。仮駅舎撤去等ののち、駅務室工事が完了すれば駅事務室となります。券売機もこの場所に移設します。

2021年5月18日撮影

(2)高架に切り替わっている下り(和歌山市方面)ホームへ

2021年5月18日、下りホームから撮影
2021年5月18日時点では2番線の表示のみ。高師浜線が高架になれば、隣は3番線になる予定です
緑の柵がある場所が乗車位置
万が一停止線を越えても安全を確保できるよう、車止めまで余裕を持たせた長さです。

2021年5月21日まで、高師浜線の車両は始発前に住ノ江車庫を回送で出庫し、いったん泉大津まで移動していました。泉大津を折り返して羽衣駅の難波方面のホームに移動し、高師浜線の始発列車として運用に就いていました。

(3)代行バスの改札・仮設ホームの境目

下り線ホームから今度は高師浜線の仮設ホームに向かいました。代行バス専用の改札口への通路は下り線ホームの階段・エスカレーターの間に設置されます。

2021年5月18日時点では代行バス運用前のため閉鎖されていました。
切り替え後は難波方面ホーム入口になります。5月18日時点では工事用の柵で覆われていました。
最終的にはここが駅事務室になります。難波方面・高師浜線の仮設ホームはこの先を歩きます。
仮設駅舎と本設駅舎の境目です。高架切り替えに伴い改札内への立ち入りはできなくなりましたが、東西自由通路は引き続き利用可能です。

代行バス切り替え前の高師浜線に乗る

高師浜線は開業当初、全区間地上を走行していましたが、1970年3月に府道堺阪南線の交通渋滞を解消するため伽羅橋駅から高師浜駅までの間が高架化されました。

1970年3月以降も羽衣駅から伽羅橋駅までの間は地上区間で、南海本線から分かれると列車は盛り土を上っていきます。今回の工事では、同区間の盛り土を撤去して高架になります。

高師浜線の高架接続部分(高師浜行きの車内から撮影)
伽羅橋駅周辺。このあたりまで高架となります。
2021年5月18日時点の南海高師浜駅

高師浜線が代行バス輸送に切り替えられると、伽羅橋駅・高師浜駅はともに閉鎖されました。現在は入場できないようになっています。

高師浜駅付近のバス停には、「代行バス 5月22日より運行開始」の貼り紙が。写真は高石神社近くの羽衣方面行き「伽羅橋駅(南)」バス停です。
高師浜方面(臨海スポーツセンター)行きのバス乗り場
高師浜駅の代行バス乗り場は臨海スポーツセンターの中にあります。2021年5月18日撮影当時はまだ柵があり、立ち入れないようになっていました。

今後注目したいこと

今回は高架切り替え直前の羽衣駅と高師浜線について取材しました。高架工事に伴う長期間のバスによる代行輸送については自然災害を除いてほとんど前例がありません。他の鉄道会社に南海電鉄高師浜線のような事例があるのか注目したいと思います。

文/写真:樋口也寸志 取材協力:南海電鉄