名古屋市営地下鉄 名港線 の終点 名古屋港駅と、同じ名前の駅がもうひとつ、名港線 名古屋港駅の北側にある。

それが、JR貨物 名古屋港駅。機関車や貨車の姿はなく、併設するJR東海 名古屋資材センターの引き込み線に黄色いボディのJR東海レール輸送事業用車キヤ97系がたまに姿を表すだけ。

そんなシュールな貨物駅はかつて、国鉄 名古屋港駅 時代、名古屋港をぐるっと一周するように東海道線支線(名古屋港線)の線路が敷かれ、そこから埠頭や船着き場にむけて線路が枝わかれしていた。

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そのころの風景が国土地理院1975年の画像↑↑↑で確認できる。

Googleマップで地下鉄名古屋港駅をみてみると、現在のJR貨物 名古屋港駅の線路は、県道227号 金城ふ頭線付近で途切れている。

1975年当時は、そこから先、現在の名古屋港シートレインランド付近にかけて貨物ヤードがあった。

さらに線路は先へとのび、現在の「海の見えるレストラン JETTY」付近を東へと直進し、埠頭の端をぐるっとなぞるように線路が続いていた。

この名古屋港埠頭の東岸にあるのが↓↓↓

国内最古の現存する鉄道跳上橋

KAMUI, CC BY-SA 3.0 , via Wikimedia Commons

名古屋港線の線路は、名古屋港駅を経て、反時計回りにぐるっと埠頭のまわりをなぞるようにすすみ、堀川を鉄道橋で越える。

この鉄道橋をGoogleマップでみると、橋の南側がないようにみえる。

これが、国内最古の現存する鉄道跳上橋、名古屋港跳上橋。

船の往来ができるよう、鉄道橋の南側が跳ね上がる構造で、名古屋港線 名古屋港駅から先の線路が廃線となってからは、画像のように、可動橋を跳ね上げた状態で保存されている。

この名古屋港跳上橋は、国の登録有形文化財、経済産業省 近代化産業遺産に登録されている。

国鉄時代、名古屋港線の線路はこの名古屋港跳上橋からさらに続き、現在の名古屋高速4号東海線のほうまで達していた。

Googleマップで、港陽公園野球場の東側を描くカーブが、この名古屋港線の名残。

◆シートレインランドの北側にいるキヤ97系
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◆星野仙一監督時代の中日ドラゴンズ本拠地、最寄り駅は単線非電化の臨時駅だった
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◆名古屋へ旅行や出張で2時間あったら藤が丘へ
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◆50年前には貨物支線 モノレール 機関区 転車台 扇形車庫があった新幹線駅
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