前回、黒磯駅から東北の旅が始まると書いたのですが、その理由の一つが黒磯を境に直流電化から交流電化に変わることです。従来は黒磯駅構内で交直切り替えが行われていたため、黒磯駅には直流電車と交流電車の両方が入線することができました。しかし、2018年1月に黒磯駅構内の直流化工事が行われ、現在は交直切り替えのデッドセクションが黒磯-高久間に移動されています。

あらためて、当時の黒磯を境にした列車を見てみましょう。

まず、黒磯以南の列車から、165系快速「フェアーウェイ」です。これは元祖「ムーンライト」の間合い運用で、おもにゴルフ客をターゲットにして新宿-黒磯間を1往復運転されていました。

ADVERTISEMENT

続いて、黒磯以北の715系1000番台。前回ご紹介した車両です。黒磯方(東京方面)の先頭車が581系の面影を残すクハ715 1000番台が組まれていましたので、これは上り列車です。

2018年1月以降は、白河方面に運転する列車は交流電車では黒磯駅に入線できなくなり、従来黒磯から郡山、福島方面に運転されていた普通列車の運転系統も黒磯-新白河で分離されることになりました。デッドセクションを超えるためにはコストのかかる交直流電車ではなく、気動車であるキハ110が投入されたのは記憶に新しいところです。しかし、さすがにキハ110の2両編成では無理があったのか、2020年3月のダイヤ改正ですべての列車がE531系5両編成に置き換えられました。

※各写真は一回の旅行で撮影しているわけではなく、複数回にわたるものを編集しています

記事:芝系太