南アルプスと八ヶ岳に囲まれた山梨県北杜市で、12月12日(日)まで開催されている「HOKUTO ART PROGRAM ed.1」。

清春芸術村、中村キース・へリング美術館、平山郁夫シルクロード美術館、女神の森 セントラルガーデン、身曾岐神社を舞台にした HOKUTO ART PROGRAM ed.1 のなかでも、音楽ライブとして注目を集めたのが「ミュージックプログラム」(@女神の森 セントラルガーデン)。

11月20日は、Maika Loubté、TENDRE、Original Love(アコースティック・トリオ)。

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11月21日は、Michael Kaneko、クリスタル ケイ、渋谷慶一郎が出演し、小淵沢の秋を、歌声と拍手で染めた。

関係者も驚かせたサプライズアンコール、田島貴男


セットリスト:Open Me/Zenbu Dreaming/Mist/Nobara/Show Me How/You and I

セットリスト:Night & Day/DOCUMENT/胸騒ぎ/hanashi/DRAMA

セットリスト:グッディガール/ローラー・ブレイド・レース/99 粒の涙/接吻/朝日のあたる道/ゼロセット/bless You!

―――「HOKUTO ART PROGRAM ed.1」ミュージックプログラムトップは東京都在住の宅録系シンガー・ソングライター/トラックメイカー、マイカ・ルブテ。

CMでも使用されている「Show Me How」を披露し、透き通った歌声と心地よい電子音のパフォーマンスが、奥に抜ける秋空と紅葉に絶妙マッチ。

オーディエンスに「すごく久々に(お客さんが)目の前にいる状態で演奏していて、いまとても幸せです」と伝えると、静かに拍手がわいて……。

次はセッションミュージシャン、プロデューサーとしても活躍するマルチプレイヤー河原太朗によるソロ・プロジェクト、TENDRE。

4曲目に披露した「hanashi」では「山梨で話したい紅葉を眺めて」といったアレンジも。最後の曲「DRAMA」ではトランペットの音色とともにポップなリズムで観客の手拍子も加わり、河原の淡々とした語りのなかに「ライブを共有できる幸福感」の熱さがにじみ出た。

ラストは、日本のグッドミュージック・スタンダードを提案・更新し続け、ことしデビュー30周年をむかえた Original Love(アコースティック・トリオ)。

秋の夕暮れどきにライトアップされた紅葉をバックに、代表曲「接吻」を最新アコースティックバージョンで歌い上げると、会場はヒートアップ。

驚いたのは、すべてのセットリストを終了して、関係者も想定していなかったアンコール。田島貴男ファンは拍手を続け会場を去らずにいると、ひとり田島貴男が舞台に再登場。「夜をぶっとばせ」を、彼らしい「みんなでいっしょに歌おう!」なるサプライズコールで、涙を拭うオーディエンスも……。

そんな田島貴男は、終演後にこんな言葉を残してくれた。

「山梨の小淵沢にこんなにもお客さんが来ていてびっくりしましたし、ライブも盛り上がったし、ノリもとてもよかったので、うれしかったです。また北杜市に来たいと思いました」

「小淵沢に北杜市、いいですね、いっぱい写真を撮りました。公園の中の林もちょうど紅葉していて、きれいなのですごく気分がよかったです。子どものころ、清里に親戚と家族とで小学校3・4年生の時に来たことがあって、その時の印象がありました」

「きょう電車できて、降りてみたら、その時の印象とあまり変わらず自然がたくさんあって心地よい感じで。最近キャンプにはまっているのでキャンプをしたいと思いました」

「コロナ禍で30周年もいろいろとあって、ずれ込んだ30周年となってしまいましたが、ようやくコロナ禍の状況も少しずつ変わってきたので、たまにはライブにも来てもらって、音楽を楽しんでいただければと思います」(田島貴男)

クリスタルケイ新曲「ひとりじゃないから」でスタンディングオベーション!


セットリスト:Circles/Separate Seasons/Tides/DRIVEAWAY/These Nights/Breakdown

セットリスト:恋におちたら/Boyfriend-partⅡ-/I LOVE…/何度でも/ひとりじゃないから

「HOKUTO AR T PROGRAM ed.1」2日目は、湘南生まれ・南カリフォルニア育ちの日本人シンガー ソングライター/ギタリスト、Michael Kaneko からスタート。

「こんなに素敵なロケーションで演奏できてうれしいです。実はこの会場は二度目で、8月のライブで訪れたのですがコロナの影響でオンライン配信でした。今回はお客さんがいて、うれしいです」と語ると、オーディエンスもそれに拍手で呼応。

次は、日本を代表する R&B アーティスト、クリスタル ケイ。

「恋におちたら」の曲を皮切りに「楽しんでいきましよー!」と観客に手を振り、会場は一気にヒートアップ。

「HOKUTO ART PROGRAM ed.1 に呼んでくれてうれしいです! 会場の近くの身曾岐神社や中村キースへリング美術館に行ってアートに刺激されたので、素敵なスタートを切ることがきました!」

「ちょうど紅葉もしていて、なかなか外の景色が見えるステージがないので贅沢ですね!」

「クレイジーな世の中で、不安や寂しさとか色々な思いを抱えている方が世界中にたくさんいると思っています。わたしもライブができなくなって、何ができるんだろうと考え、その中ですごく感じたことが人と人とのつながり、コネクションがとても大切だと感じました」

「わたしは歌と音楽でみなさんとつながり、みなさんにできるだけ前を向いてもらえるような力を与えたいです」(クリスタル ケイ)

そして新曲「ひとりじゃないから」の歌声が響くと、オーディエンスもスタンディングオベーションに……。

「HOKUTO ART PROGRAM ed.1」ミュージックプログラムのラストは、渋谷慶一郎によるピアノソロ・スペシャルライブ。

登場後スポットライトが当てられているなか、ピアノの弦を弾くパフォーマンスで、オーディエンスの心をジャック。しっとりとした音色や力強い音を巧みに奏で、「HOKUTO ART PROGRAM ed.1」ミュージックプログラムを見事にクロージングした。

まだまだ続く「HOKUTO ART PROGRAM ed.1」さまざまなアーティストの“いま”を体感


有限会社永山祐子建築設計 永山祐子「森の体験を切り取るテント DROP」:清春芸術村・庭園

長場雄「搬入」を題材にしたインスタレーション作品:白樺図書館

SIDE CORE「Imaginary Collection 1」:中村キース・ヘリング美術館

田所淳「Consonance and Dissonance」:安藤忠雄 光の美術館

HOKUTO ART PROGRAM ed.1では、このミュージックプログラム(ライブ演奏)のほか、自然を活かした持続可能性、アートとは何かという問いをテーマに、アート、建築、映画、音楽、伝統文化、パフォーミングアーツなど、多様なジャンルのアーティスト・クリエイターが参加。

清春芸術村の広大な庭園内には、国内外で活躍する建築家たちの提案によるモバイルスペースを点在させ、安藤忠雄の光の美術館、藤森照信による茶室徹、谷口吉生のルオー礼拝堂・清春白樺美術館、白樺図書館を会場に、新たな表現や作品を発表。

中村キース・ヘリング美術館、平山郁夫シルクロード美術館、女神の森セントラルガーデン、身曾岐神社など、北杜市内の複数の会場で、グラフティアートやライブパフォーマンスが展開されるから、気になる人は「HOKUTO ART PROGRAM ed.1」公式サイトをチェックしてみて。

◆参加アーティスト

[清春芸術村]
アーティスト:河瀨直美 / 重松象平 / 島田陽 / 田所淳 / 谷尻誠 / デヴィッド・ダグラス・ダンカン / 長場雄 / 永山祐子 / 長谷川愛 / 長谷川豪 / 藤村龍至 / 藤元翔平 / 山田宗徧 / HUMAN AWESOME ERROR / 他

[中村キース・ヘリング美術館]
アーティスト:脇田玲 / SIDE CORE

◆開催日程

[清春芸術村]
2021/10/30(土)〜2021/12/12(日) (※清春芸術村 月曜日休館)
OPEN 10:00 / CLOSE 17:00(入館は 16:30 まで)

[中村キース・ヘリング美術館]
2021/10/16(土)〜2022/5/8(日)
OPEN 9:00 / CLOSE 17:00(入館は 16:30 まで)

◆山梨県北杜市のアートフェス「HOKUTO ART PROGRAM ed.1」11/20.21開催ライブの出演者が決定! 田島貴男や河原太朗、クリスタルケイ!
https://tetsudo-ch.com/11930980.html