東京23区のファミリー向け中古マンション価格が、ついに平均1億円の壁を大きく突破しました。LIFULL HOME’Sの最新レポートによると、2025年12月には1億1,549万円に達し、1年間で51.5%もの驚異的な上昇を記録しています。
「中古住宅でも、都心には住めないのか……」とため息が出るような状況ですが、2026年の住宅市場には新たな動きも。本記事では、高騰する都心マンションの現状を分析するとともに「地価が手頃なエリア」や、鉄道利便性を維持しつつ賢く暮らすための最新トピックスをまとめました。

【中古マンション】東京23区の価格が1億円を突破

LIFULL HOME’Sマーケットレポート2025年総括版 中古マンションファミリー向き(東京23区・大阪市)

東京23区のファミリー向け中古マンションの掲載価格は、2024年12月は7,624万円でしたが、2025年12月は1億1,549万円となり、1年で51.5%上昇。前年の上昇率は23.5%で、値上がりのペースが大幅に加速しています。都心部で築年数の浅い物件の比率が高まっていることが、価格の押し上げにつながっているとみられます。

価格上昇原因は「築浅物件の台頭」

東京都心6区(千代田区、港区、中央区、新宿区、渋谷区、文京区)では、掲載物件の平均築年数が2024年12月の29年から、2025年12月は22年に若返りました。新築物件の高騰を受けて、比較検討されやすい周辺の築浅物件が強気の価格で売り出されているほか、都心部での投機的な動きも影響していると考えられます。

【中古戸建て】マンション高騰により戸建てへ需要がシフト

LIFULL HOME’Sマーケットレポート2025年総括版 中古一戸建て(首都圏・近畿圏)

中古マンションの価格高騰を背景に、ファミリー層の購入ニーズが戸建てへとシフトする動きも出ています。2025年12月の中古戸建ての平均掲載価格は、首都圏で3,951万円で、前年同月比10.3%の上昇となりました。マンション価格の高騰に比べると上昇率は緩やかで、両者の価格差は拡大。そのため、購入ニーズがマンションから戸建てに移る傾向が続きそうです。

【賃貸物件】福岡市の賃料上昇率が東京を上回る

LIFULL HOME’Sマーケットレポート2025年総括版 賃貸ファミリー向き(首都圏・近畿圏)

賃貸物件の家賃も上昇しています。2025年12月の掲載賃料は、首都圏のシングル向きが8万8,294円で前年同月比24.8%上昇。ファミリー向けは14万8,682円で14.0%上昇しました。近畿圏では、シングル向きが6万2,167円で7.5%、ファミリー向けは8万6,230円で6.3%上昇しています。

LIFULL HOME’Sマーケットレポート2025年総括版 賃貸ファミリー向き(東京23区・大阪市・福岡市)

東京23区では、シングル向きの掲載賃料が2024年12月の10万3,914円から、2025年12月は12万1,270円となり、1年で16.7%上昇。ファミリー向けも21万7,709円から24万8,669円となり、14.2%上昇しています。大阪市のファミリー向け賃料も1年で18.9%上昇しました。福岡市では、シングル向きが23.1%、ファミリー向けが19.4%上昇し、東京23区や大阪市を上回る上昇率となりました。

価格が高騰しても都市部で暮らせる?

2026年の住宅価格はどのように推移するのでしょうか。新築のみならず、中古住宅も価格が高騰し、賃料も大きく上昇。物価高に対して賃金の上昇が追いつかない現状のため、住み替えでは「より遠く」「より狭く」「より古い」物件を選び、負担を抑える必要に迫られています。都市部での暮らしは諦めるしかないのでしょうか?

中古住宅でも住宅ローンを利用しやすくなる

国土交通省「令和8年度税制改正概要」より

2025年12月に公表された税制改正大綱では、性能の高い中古住宅のローン控除額や期間の拡大が決定しました。税制が改正されれば、中古住宅も住宅ローン控除期間が最大13年に、借入限度額も新築住宅と同程度まで引き上げられます。新築住宅に限定されていた「40平方メートル以上」という床面積要件が、中古住宅にも適用される見込みであることも朗報です。

東京23区内でも都市が安いエリアはある!

東京23区の土地が安いエリアランキング
1位:葛飾区(368,300円/平方メートル)
2位:足立区(379,500円/平方メートル)
3位:江戸川区(413,200円/平方メートル)
4位:練馬区(451,400円/平方メートル)
5位:板橋区(509,300円/平方メートル)

上記は東京都が公表している「令和7年地価公示 区市町村別用途別平均価格表」をもとに土地価格を比較した、東京23区でも土地が安いエリアです。最も高額な千代田区は3,282,900円/平方メートルですから、東京23区と言えど、エリアにより土地価格が大きく変わることがわかります。

ずらし駅を狙う方法も!

LIFULL HOME’S「ずらし駅」調査より池袋周辺の家賃相場比較

また、主要駅から1~3駅離れた「ずらし駅」エリアを狙うことで、住宅購入価格や賃料を抑えることができます。例えば、ターミナル駅「池袋」周辺の1LDKの家賃相場が21.1万円に対して、「十条」は15.8万円(-5.3万円)、「大山」は14.9万円(-6.2万円)、「千川」は14.8万円(-6.3万円)、「東長崎」は14.3万円(-6.8万円)など、数駅ずらすだけで出費を大幅に抑えることができます。

調査概要

【LIFULL HOME’Sマーケットレポート 2025年総括版集計対象データ】
・2020年1月~2025年12月にLIFULL HOME’Sで登録・公開された居住用賃貸マンション・アパート、居住用中古区分マンション、居住用中古一戸建て
・シングル向き:ワンルーム、1K、1DK、1LDK、2K
・ファミリー向き:2DK、2LDK、3K、3DK、3LDK~

【ずらし駅調査概要】
集計対象:LIFULL HOME’Sに掲載された賃貸物件
集計方法:賃貸物件への問合せ数の駅別に集計し、前年同期間と比較(2025年1-11月÷2024年1-11月)
備考:前年比110%以上の駅かつ家賃相場 (1LDK) が基準駅より低い駅を表示(問合せ数が一定以下の駅は対象外)
家賃相場:駅徒歩10分以内賃貸物件の平均賃料(管理費・駐車場代などを除く)を軸にLIFULL HOME’Sの過去データを基にした独自のロジックで算出(図に表示している家賃相場は2025年12月26日時点、小数点第二位を四捨五入)

不動産価格や賃料の上昇が続くなか、税制改正の活用やエリア選びの工夫が、理想の住まいを実現する鍵となりそうです。変化する市場動向を賢く見極めつつ「穴場駅」を探してみてはいかがでしょうか。

(トップ画像:PIXTA)

鉄道チャンネル編集部
(旅と週末おでかけ!鉄道チャンネル)

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