青森から奥羽本線を南下してゆき、最初の大きな街が弘前です。弘前城の桜が有名ですが、この弘前を起点に路線を持っているのが弘南鉄道です。現在は、弘南線と大鰐線の2路線がありますが、今回は弘前-黒石間の16.8kmを結ぶ弘南線の車両をご紹介します。

弘南鉄道では、現在元東急7000系が運用されていますが、それ以前から元東急の車両の割合が多かった印象です。

こちら1980年代に撮影したものです。車両は元東急3600系。基本的には2両編成で運転されていました。

弘南線では途中の平賀に車庫がありました。1987年ごろ、弘南鉄道様にお願いして、車庫の見学と撮影をさせていただいたことがあります。

ここでも右側には元東急3600系の車両が止まっています。また、左手には「1700」という変わった車番の車両が停車しています。調べてみると、元国鉄31系電車の付随車としてのルーツを持ち、弘南鉄道サハ1700となった後、運転台が取り付けられクハ1700となったようです。魔改造の走りという感じでしょうか。

このほかにも多彩な車両でにぎわっていた弘南線ですが、平賀車庫には気動車も配置されていました。次の写真は川部-黒石間を結ぶ黒石線の車両です。黒石線は、国鉄黒石線を1984年に引き継いだ路線で、車両も国鉄キハ22が弘南鉄道色に塗装を変更して使用されていました。しかし、弘南鉄道に引き継がれた後、14年後の1998年に廃止となってしまいました。

次回は弘南鉄道のもう一つの路線である大鰐線の車両をご紹介します。

※各写真は一回の旅行で撮影しているわけではなく、複数回にわたるものを編集しています。

記事:芝系太