1100年代後半、平安時代末期から、鎌倉時代を築いた源頼朝(大泉洋)の半生を、坂東武士団(関東勢)の北条義時(小栗旬)の視点で描く、三谷幸喜脚本「予測不能エンターテインメント」―――NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」。

源頼朝率いる北条部隊が挙兵し、300騎という小勢ながら、平家方につく相模国 大庭景親(國村隼)が率いる3000騎と、石橋山で決戦。

この石橋山の戦いで頼朝方についたのが、三浦半島の三浦義澄(佐藤B作)・和田義盛(横田栄司)ら。

三浦軍は、300騎を引き連れ石橋山合戦場へむかうが、大雨で増水した丸子河(酒匂川)で立ち往生。その間に源頼朝率いる北条部隊、石橋山の合戦で大敗を喫し、箱根山中に逃れる。

酒匂川左岸で立ち往生した三浦義澄・三浦義村(山本耕史)・和田義盛らの三浦軍は、いったん三浦半島の衣笠城へ引き返す。

が、その途中、由比ガ浜で平家方 武蔵軍 畠山重忠(中川大志)率いる軍勢と遭遇し小坪合戦へ。平家方の攻勢はとまらず、衣笠城は落城してしまう……。

三浦義澄・和田義盛らが往復した片道50kmはいま電車で1時間半

三浦半島に拠点を構えていた三浦軍は、源頼朝率いる北条部隊と合流・加勢するべく衣笠城から立ち往生する酒匂川左岸まで片道50km。

いま、この三浦軍の遠征を東海道線や横須賀線の電車でたどってみると……。

たとえば、酒匂川左岸の東海道線 鴨宮と、衣笠城への最寄り駅 横須賀線 衣笠の間は、電車で1時間半。

源平合戦時代からある地名がつけられた衣笠駅から、三浦一族の本城 衣笠城址までは、3km 40分という散歩道。

ちなみに、衣笠城址がある地は横須賀市衣笠町。JR横須賀線 衣笠駅がある地は、横須賀市衣笠栄町。

―――三浦義澄・三浦義村・和田義盛らが立ち往生した酒匂川には、900年のときを経て「夢の超特急」新幹線が高速で走り抜ける。

そしてのちに甲斐源氏の棟梁、武田信義(八嶋智人)が、源頼朝との連合で、「富士川の戦い」に挑み、平家の大軍をむかえ討つ。

そんな甲斐の国、甲府にこんどは、リニア中央新幹線がやってくる。

画像:skyyokohma 貴@西M / PIXTA