ツアーで乗車する四国の人気列車=イメージ=(画像:クラブツーリズム)

鉄道を利用した旅行商品の企画性やオリジナリティを評価する「鉄旅オブザイヤー」。11回目の授賞式のニュースが本サイトでも報じられたばかりだが、今回紹介するのは鉄旅から派生した話題。

JR四国とクラブツーリズム(クラツー)は、人気の観光列車や貸切列車に乗車しながら四国各地をめぐる、大阪発2泊3日のツアーを2022年7~9月に実施する。ツアー名は、「今話題のDMVや『志国土佐 時代の夜明けのものがたり』に乗車! 『こんな旅したかった 四国鉄道の旅』」。

ツアーを考案したのは、小学生の東浦拓斗君。鉄道大好きの東浦君は「こんな旅があったらいいな」の発想で、四国の鉄道ツアーを発想し、2020年の鉄旅でベストアマチュア賞を受賞した。小学4年生の受賞は史上最年少。JR四国とクラブツーリズムは、「こんな旅があったらいいな」というツアーを東浦君に新たに考案してもらい、旅行商品に仕立てた。

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大阪発1日目は、新大阪から山陽新幹線とJR四国の特急「南風」、それにクラツーの貸切列車を乗りついで、阿讃山地の谷あいにある秘境駅として知られる土讃線坪尻駅へ。四国で2カ所だけという、スイッチバックを体験する。愛媛県宇和島市のJRホテルクレメント宇和島で宿泊する。

2日目はJR四国の人気観光列車「しまんトロッコ」や「志国土佐 時代の夜明けのものがたり」などに乗車、模型展示の海洋堂ホビー館四万十などを見学する。高知県内のホテルに宿泊する。

最終日は、高知県馬路村の森の駅・やなせを訪問、かつて木材運搬に使われ、現在はディーゼル機関車などが動態保存される「魚梁瀬(やなせ)森林鉄道」に貸し切り体験乗車する。その後、徳島県に移動。第三セクターの阿佐海岸鉄道で、線路と道路の両方を走れるDMV(デュアル・モード・ビークル)に乗車した後、新大阪に戻る。

東浦君は、「僕が考えたプランが、クラツーの旅行商品になってとてもうれしい。個人ではなかなかできないことや行きにくいところもプランに入れました。ぜひ皆さんも行ってみてください!」とコメントする。7、8月各2回、9月1回に催行。詳細はクラツーのホームページへ。

クラツーはKNT-CTホールディングス傘下の旅行会社で、四国がらみの話題では、KNT-CTと高知県が2022年4月21日、「高知県の地方創生の推進に向けた連携と協力に関する協定」を締結した。KNT傘下のクラツーと近畿日本ツーリストは、鉄道ツアーをはじめ観光や旅行の企画を通じて高知県の地域振興に貢献する。

連携・協力協定締結で〝観光・高知〟をアピールする濵田省司高知県知事(左から3人目)ら高知県、KNT-CTホールディングス代表(画像:KNT-CTホールディングス)

記事:上里夏生

※2022年4月26日19時19分追記……記事タイトルおよび内容を一部修正いたしました(鉄道チャンネル編集部)