りりしさとスマートさを表現した箱根登山鉄道、箱根登山バスの新制服(写真:箱根登山鉄道)

3年ぶりに移動制限のない環境で迎えた2022年のゴールデンウィーク(GW)。全国の鉄道事業者からは、イメージアップに向けたニュースの発信が相次いだ。

小田急グループで神奈川県の箱根登山鉄道と箱根登山バスは、GWにあわせて電車、バス、ケーブルカー部門の現場社員の制服を一新した。制服のモデルチェンジは、2005年以来約17年ぶり。

新しい制服のコンセプトフレーズは、「誇り高く伝統を軽快に纏(まと)う」。1888年創業の小田原馬車鉄道に始まる、登山鉄道の1世紀を超す歴史を再認識。国際観光地・箱根の移動を受け持つ〝誇りたかき山の案内人〟として、力強く軽やかに働く思いを新しい制服に託した。

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機能・デザイン面で鉄道事業者の制服らしさを表すのが、「洗練されたシルエット、そして携行品を持つのに便利な複数のポケット」。箱根登山鉄道と箱根登山バスのルーツは馬車鉄道で、背中のワッペンには馬が引く客車をあしらった。

鉄道とバスの制服はほぼ同じデザインだが、帽子など一部が異なる。駅長と一般職員など、職制に応じでデザインが変わる。

また、箱根登山鉄道は車掌や運転士など現場社員が考案したオリジナルグッズの第3弾「丸型方向板キーホルダー」を、車内限定で発売している。昭和時代に旧形車の100形電車で使用され最近、復刻された丸形方向板のデザインをキーホルダーに再現した。

丸枠にホームベース型の行き先が表示される丸型方向板キーホルダー(写真:箱根登山鉄道)

記事:上里夏生