小田急の新型ロマンスカーは「淡い水色の車体」に 展望席も設置、開発コンセプトは「きらめき走れ、ロマンスカー」

小田急電鉄は17日、2029年3月に就役予定の新型特急ロマンスカーの概要を発表しました。人気の高かったVSE(50000形)の後継と位置づけられ、形式は「80000形」に決定。「展望席」を設置します。
開発コンセプトは「きらめき走れ、ロマンスカー」。沿線の豊かな自然をテーマに、淡い水色の「雫」のようなフォルムが特徴的な車両となります。
【参考】
小田急電鉄、次の100年を牽引する「新型ロマンスカー」の設計に着手
https://tetsudo-ch.com/12976473.html
VSEの”魂”を受け継ぐ「展望席」が復活
新型ロマンスカー80000形は、2022年に定期運行を終了したVSE(50000形)の後継であり、EXE(30000形)の代替車両として計画されています。
最大の注目点は、ロマンスカーの代名詞である「展望席」の設置です。先頭車両は、展望席とその上部の運転席を雫のような大型の曲面ガラスで一体的に包み込む、流麗なデザインとなります。
テーマは「水」。淡い水色の新型車両
開発コンセプト「きらめき走れ、ロマンスカー」には、陽の光で水面がきらめくように、乗るたびに人々の心を動かす「きらめき」を生み出し、世代を超えて広げていきたいという思いが込められています。
このコンセプトの背景には、多摩川や芦ノ湖、相模湾など、小田急沿線に広がる「水」と関連した豊かな風景があります。
車体カラーは水の清らかさを感じさせる「淡い水色」を基調とし、車両連結部には、伝統色である「バーミリオンオレンジ」をアクセントとして施します。
車体側面(窓下等)には、水面の波紋を想起させる「ゆらぎ」と呼ばれる曲線的な形状が設けられ、瑞々しさと柔らかさを表現します。

新型ロマンスカー「80000形」の概要
今回発表された新型ロマンスカーの主な概要は以下の通りです。
【就役予定】2029年3月
【車両形式】80000形
【編成】7両編成(ボギー車)
【主な特徴】
・最前部・最後部に展望車両を設置
・用途や気分で選べる複数の座席種別
・沿線の風景を切り取る大型の窓
・箱根登山線への乗り入れに対応
・高い環境性能とメンテナンスの省力化を実現
車両デザインは「株式会社COA一級建築士事務所」が担当。今後、2027年に開業100周年を迎える小田急電鉄の「次の100年」を見据え、多様な利用シーンに応える上質な乗車体験の実現を目指し、詳細設計を進めるということです。
(画像:小田急電鉄)
鉄道チャンネル編集部
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