前回の「イノトランス2018」会場風景(写真:イノトランスオフィシャル)

世界最大の鉄道見本市「イノトランス2022」が2022年9月20~23日の4日間、ドイツの首都・ベルリンの総合展示場「メッセ・ベルリン」で開かれる。1996年の初回から数えて13回目。隔年開催で、本来なら2020年9月のスケジュールだったが、コロナで2回にわたり延期。4年ぶりの実開催になる。

主催は会場を運営するメッセ・ベルリン。「Future of Mobility(移動の未来)」などをテーマに、世界3000社(者)を超す企業や団体が出展する。環境性能に優れ、大量高速輸送に適する鉄道が世界的に注目を集める中、開催国・ドイツはもちろん、ヨーロッパ各地や世界各国から関係者が集い、積極的に商談を繰り広げる。

会期中は、20万平方メートルにおよぶ会場を鉄道技術、鉄道インフラ、インテリア、公共交通、トンネル建設の5セクションに分けて展示。

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最大の特徴は、会場内に敷設される延長3.5キロの線路で、本物の鉄道車両が間近に見られること。高速鉄道から貨車、線路と道路の双方を走れる軌陸車、路面電車にいたるまで、最新鋭の車両に触れられる。

鉄道以外では、屋外展示のバス・ディスプレー(バス展示会)が注目の的。500メートルのデモンストレーションコースが用意され、電気バスなどが実走する。

日本のメーカーや鉄道事業者は、前回までのイノトランスに大型ブースを出展。鉄道システムの海外展開の足がかりにしてきた。コロナ禍を経た今回、日本企業の出展規模は未定だが、日本鉄道システム輸出組合(JORSA)が参加を表明している。

入場券は日本での購入が可能で、東京のメッセ・ベルリン日本代表部で取り扱う(コンタクトは同代表部で検索)。

記事:上里夏生