東京都美術館 エゴン・シーレ展 1/26~4/9 開催! 松下奈緒も絶賛「天才画家の28年間の激動人生がここに」クリムト ココシュカ ゲルストル作品とともに120点展示
1800年代の世紀末を経て、芸術の爛熟期を迎えたオーストリア・ウィーンに生き、28年という短い生涯を駆け抜けた画家―――エゴン・シーレ。
彼が描いた作品の世界有数コレクションで知られるのが、ウィーンのレオポルド美術館。その所蔵作品を中心に、シーレの油彩画、ドローイング50点を通して、画家の生涯と作品を振り返る展覧会が、東京都美術館で1月26日~4月9日開催。
その名も「レオポルド美術館 エゴン・シーレ展 ウィーンが生んだ若き天才」。
Egon Schiele from the Collection of the Leopold Museum ― Young Genius in Vienna 1900
https://www.egonschiele2023.jp/
しかも同展覧会は、クリムト、ココシュカ、ゲルストルをはじめとする同時代作家たちの作品もあわせ、約120点の作品を紹介。
夭折の天才エゴン・シーレをめぐるウィーン世紀末美術を展観する、貴重な大規模展だ。
レオポルド美術館を知る女優・松下奈緒も絶賛「この贅沢な時間を過ごして」
レオポルド美術館を訪れたことのある女優・松下奈緒が、この東京都美術館「レオポルド美術館 エゴン・シーレ展 ウィーンが生んだ若き天才」(1/26~4/9 開催)を訪れ、「まだまだ寒い日は続きますけれども、ぜひ皆様に観てほしい展覧会です。この贅沢な時間を過ごしていただきたいので、この機会にぜひ、東京都美術館へ」と推し。
ここからは、松下奈緒の天才エゴン・シーレ考を、聞いていこう。
「愛の力がある作品を至近距離で鑑賞」
―――Q まず東京都美術館「レオポルド美術館 エゴン・シーレ展 ウィーンが生んだ若き天才」を観ての感想を。
あれだけの愛の力がある作品を至近距離で鑑賞できて、自分の生きているいまのパワーをすべてエゴン・シーレに吸い取られてしまった感覚がありました。そのいっぽうで、世界が明るく見えた気分にもなりました(松下奈緒)。
「時代の変化とともにこんなにも変わるのか」
―――Q 松下さんは 2017年にウィーンのレオポルド美術館を訪れてエゴン・シーレの作品と対峙している。初めて観たときの印象は。
まず「この絵は一体何を私に訴えかけているのだろうか」という気持ちになりました。
エゴン・シーレ作品を一度観ただけではほんとうに理解するのはなかなか難しく、ハードルの高さも感じました。
いままで観てきた印象派やアカデミックな作品とは違い、その独特な色合いが時代の変化とともにこんなにも変わるのか、と思ってすごく感動しました(松下奈緒)。
「すごく病みつきになりますね」
一筋縄ではいかなかった人なのだろうなとも感じられますし、答えはひとつじゃないのだろうなとも。
エゴン・シーレの1枚の絵を観て、彼のことを理解しようと思っても、「そんなにかんたんに自分を見せないぞ」みたいな、そう訴えているような気もして…。
またそれが「もう一度観たいな」と思う気持ちにつながったりもするので、すごく病みつきになりますね(松下奈緒)。
「彼だけの濃い28年間を目の当たりにした感じ」
―――Q 28 歳という若さで他界したエゴン・シーレ。松下さんが思うエゴン・シーレという人物・作品の最大の魅力は?
彼が生きた28年間が、彼のなかでは長かったのか短かったのか、どっちだったのだろうなっていうような気持ちになります。
今回のエゴン・シーレ展も50点もの作品が集まったなかで、彼自身がどういう気持ちで描いたのかなどを想像しながら観るのもすごく楽しいですね。
あの肌の質感の色味や描き方や、生きているのか死んでいるのか、などを想像しながら観ていくと、エゴン・シーレの28年間の激動人生がここにぎゅっと集まっているのだなって実感しました。
彼だけの濃い28年間を目の当たりにした感じですね(松下奈緒)。
「『ほおずきの実のある自画像』が好き」
―――Q 同展では50点のシーレ作品が日本に集結しました。今回の来日作品で最も好きな作品は?
わたしはこのポスターになっている『ほおずきの実のある自画像』ですね。
この色味と自画像の瞳が好きですね。白とオレンジのほおずきと自画像、エゴン・シーレには肌はこういうふうに見えたのかなとか、ちょっと上からの目線とかも気になります(松下奈緒)。
「金のクリムトと銀のエゴン・シーレ」
―――Q 今回の展覧会では、シーレの作品だけではなく、クリムトなどレオポルド美術館秘蔵の作品も多く来日しました。近代ウィーン芸術家たちの作品を鑑賞していかがでしたか?
クリムトに影響を受けた作品にも注目していまして、金のクリムトと銀のエゴン・シーレという対比も面白いですよね。
エゴン・シーレが生きた時代というのは、いろいろなことが動き出した時代だったのだなと、時代背景も感じながら鑑賞しました(松下奈緒)。
―――東京都美術館で4月9日まで開催されている「レオポルド美術館 エゴン・シーレ展 ウィーンが生んだ若き天才」のみどころ、開催時間、チケット、図録・グッズなどについては、公式サイトをチェックして、訪ねてみて↓↓↓
https://www.egonschiele2023.jp/
撮影:山本倫子