JR線への乗り入れに対応する新型気動車「MT-4000形」(写真:南阿蘇鉄道)

熊本県に本社を置く南阿蘇鉄道は3日、2023年7月15日から全線での運転を再開すると発表しました。

南阿蘇鉄道高森線は立野~高森駅間(17.7キロ)を結ぶローカル線。2016年4月の熊本地震でトンネルや鉄橋に甚大な被害を受け、立野~中松駅間(10.6キロ)が不通になり、現在は高森~中松駅間(7.1キロ)で部分運行を行っています。

中でも被害が大きかったのは、立野渓谷の第一白川橋りょう(橋長166.3メートル)です。国交省は2017年に発表した調査概要の中で同橋りょうについて「早期復旧を図る観点からは上部工全体を架け替えざるを得ない」としており、復旧には設計着手から5年程度かかると見通しを示していました。

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長期にわたる復旧工事が完了すれば、高森線は熊本地震から約7年3か月ぶりに全線運転再開を果たすことになります。同社は昨年11月にJR線への直通乗り入れに対応した新型気動車「MT-4000形」を2両導入しており、全線再開後はJR豊肥本線肥後大津駅へ乗り入れる計画です。

全線再開後の運転ダイヤ、JR線への乗り入れ列車については最終調整を重ねており、確定後に告知するとしています。

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