JR九州は2023年6月下旬に送付する「鉄道株主優待券(以下、優待券)」の内容を変更します。送付対象は、2023年3月末時点で同社の株主名簿に記載されている1単元(100株)以上の株式を保有する株主です。

これまでは片道の運賃・料金が5割引になるというものでしたが、これを1日乗車券に変更。「1枚につき、単日に限りJR九州管内の普通・快速列車に乗り放題」で、鉄道株主優待券がそのまま1日乗車券になります。利用時は駅改札口や車内で係員に提示し、券面に日付を記入してもらう必要があります。

まるで「青春18きっぷ」の九州版(1日分)のようですが、「新幹線や特急列車に乗車する際は、別途、特急券の購入が必要です」との記載から、特急や新幹線の乗車券としても使えることが分かります。

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併用する特急券についてはJR九州管内完結の区間に限り、山陽新幹線(小倉~博多)や福岡市地下鉄(博多~姪浜)は利用できません。特急券は自動券売機やインターネット列車予約システムなどで購入できます。

日帰りの新幹線旅などに使いやすく

片道の運賃・料金半額から1日運賃無料に変わるため、一筆書きで何日もかけて九州をぐるっと巡るといった旅には使いづらくなりますが、新幹線で長距離を往復利用する場合などは従来よりお得になります。

たとえば博多~鹿児島中央間を日帰り往復利用した場合、現行の料金では片道10,110円(往復20,220円)かかります。現行の優待券で片道を半額にした場合は片道5,050円、往復15,160円。変更後は片道4,500円、往復9,000円です。九州の日帰り旅行に活用しやすいきっぷになりそうです。

(写真:ARIAKE787 / PIXTA)