NFTは新たなファン層の獲得につながるか? 東急電鉄が、東急新横浜線開業記念として 限定デザインの4種類のNFTを3/18~無料配布
東急電鉄が、東急新横浜線開業記念限定デザインの鉄道車両やヘッドマークなど4種類のNFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)の無料配布(以下、 本取り組み)を3月18日から実施するそうです。
最近よく耳にするNFTですが、Non-Fungible Token:非代替性トークンという言葉の略称で、日本語でいうとそれ以外に代替えができない、偽造不可な所有証明書付きのデジタルデータを表す用語です。
東急電鉄によると、今回のこの取り組みは「新たなデジタル顧客接点の獲得を目的として」ということを発表していますので、今までの鉄道ファンに加えて新たなファン層に喚起するための取り組みのようです。
確かに、他の鉄道会社でも、最近はNFTでの取り組みが増えているように感じられます。
・JR西日本グループが「和田岬線103系勇退記念出発式NFTチケット」および「JR西日本 鉄道NFT 103系コレクション」を、2023年3月1日(水)からLINEのNFT総合マーケットプレイス「LINE NFT」上で発売
・京王電鉄株式会社とReGACY Innovation Group株式会社は、NFTマーケットプレイスである「ユニマ」上で、2023年2月28日から期間限定で京王電鉄初の「鉄道NFT」を発売
・東京地下鉄株式会社(東京メトロ)は株式会社ホロラボと協業し、実際の鉄道車両を忠実に再現した3DモデリングデータをNFTとして、Adam byGMOにて2023年1月31日から数量限定で販売
・株式会社CDGは、名古屋鉄道株式会社のNFTを2022年12月19日(月)より『LINE NFT』にて販売
このような鉄道NFTが増えている背景としては、以下のニュースも無関係では無いでしょう。
・JR西日本グループ初の鉄道NFT、発売初日は2分で完売!
JR西日本グループが、鉄道開業150年を記念して10月14日から「LINE NFT」において、鉄道NFT『JR西日本 懐鉄NFTコレクション』を期間・数量限定で発売を開始。発売初日に登場した憧れの寝台特急『トワイライトエクスプレス』のNFTは、3Dフィギュアタイプが発売開始からわずか2分、全3種類が8分足らずで完売しました。
<関連記事は>JR西日本の「鉄道NFT」って何? 買ったらどんなことができるの? 安全性は? 担当者に聞いてみました | 鉄道コラム | 鉄道チャンネル (tetsudo-ch.com)
NFT市場自体は、2022年前半に投機的な理由から大きく事業規模が拡大したものの、その反動もあり2022年後半からは取引規模が縮小しているようです。今後に関しては、市場規模はまた緩やかに拡大していくのではという予想が多く見られるため、昨年前半ほどの急拡大ではないにしろ、少しづつ認知され市場規模が拡大されていくのかもしれません。
また、鉄道ファンの中には自分で写真を撮影する方も多いため、写真をデジタルデータとして保存をしているという事もあり、NFTに興味がある人たちも一定数は居ると推測されます。
現在の鉄道各社の取り組みとしてFNTを扱っているプラットフォームが社によって異なっているといった懸念事項もありますが、上記のようなNFT市場自体の拡大傾向予測などを考えると、NFTは新たなファン層の獲得のための一つの手段になりえる可能性は感じられます。
さて、今回の東急の、NTFの取り組みをお伝えしておきましょう。
今回、東急電鉄は、SUSHI TOP MARKETING株式会社と協業し、
「TOKYU RAILWAYS NFT PROJECT」という特設サイトも始動!
今回の取り組みに関して東急電鉄では、NFTに馴染みがないお客さまでも簡単に受取可能な方法を実装するようです。(具体的には、QRコードを読み取る、もしくはURLにアクセスするだけで、NFTを取得・保存するためのウォレットや暗号資産をお持ちでない方でも、簡単にNFTを受け取ることができるSUSHI TOPによる「NFTShot」および「ブラウザウォレット」を採用しています)
また、今回の東急新横浜線開業記念NFTについては「ファンの証明として末長くお持ちいただきたいので、転売・譲渡不可になっております。」とのことです。
東急電鉄では、自社でのNFT特設サイト「TOKYU RAILWAYS NFT PROJECT」を開設し、NFT所有者限定でお楽しみいただける希少性の高い画像や動画などの特典コンテンツを順次公開を予定していいるようです。
今回の東急電鉄の取り組みは、お子様や、NFTになじみが無いという層まで含めて楽しむことができるという取り組みになっているというのと、自社オリジナルのNFT特設サイトを訪れたくなるような仕組みを作ったというのが、大きな特徴といえるでしょう。
今後も、鉄道関連のNFT市場は拡大していくのか、ますます注目ですね。
(情報/画像提供:東急電鉄)