ふなっしー降臨。ファンの歓声が車内を埋め尽くす

2022年4月に登場した、新京成電鉄のラッピング電車「ふなっしートレイン」が約1年間の運行期間を終了。2023年3月28日の「ラストランイベント」で営業運転を終えた。くぬぎ山ー新津田沼間を1往復した列車は、地元・千葉県内のほか遠くは関西方面から駆け付けた〝ふなっしー推し〟のファンで満員。車掌の制服で〝乗務〟したふなっしーは乗客との触れあいで列車内を歓声で埋め尽くした

ふなっしーの地上降臨10周年を記念して、新京成は8800形電車6両1編成を特別塗装。ステンレスボトル、トートバッグといった関連商品も売り出し、「ふなっしーの鉄道」を売り込んだ。営業運転は当初、2022年末までの予定だったが、好評に応え3カ月間延長した。

千葉県船橋市の地域おこしキャラのほか、タレント、歌手、声優とマルチに活躍するナシの妖精・ふなっしー、東日本大震災被災地への継続的支援など社会貢献も好印象を与え熱心なファンが多い。

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ラストラン列車も、ファンクラブ「274(ふなっしー)チャンネル」による情報共有などで、往復300人の定員は募集開始直後に埋まった。乗客のほとんどは、ふなっしー推しの女性。通常の鉄道イベントとは、異なった光景が見られた。

ラストラン列車には、猫のふにゃっしー、弟のふなごろう、幼なじみでフランスから留学中のペアンヌも同乗。ふなっしーは乗客との記念撮影に応じ、「みんな楽しんでほしいなっしー」と車内放送で呼び掛けた。

埼玉からやってきたファンは、「ふなっしートレインはこれまで見るだけだったが、最後に乗れて本当に幸せ」と満面の笑顔で話した。

記事:上里夏生