高知県に詳しい話を聞いてみた

DMVで幻の「阿佐線」を走破する、という企画は鉄道ファンにとっては大変興味深いものに思えます。そこで高知県の交通運輸政策課に企画意図などをうかがいました。

――DMVが8月30日限定で阿佐線未成線区間を走破し、土佐くろしお鉄道奈半利駅まで初めて運行するということですが、この企画は高知県(自治体側)・阿佐海岸鉄道(交通事業者側)どちらが主体となって企画されたものでしょうか?

「高知県側から企画を提案させていただき、阿佐海岸鉄道様ならびに沿線関係者様の御協力のもと実施するものです」

――発表された企画の内容はとても興味深いものに思えます。どのような意図でこのような特別運行企画を発案されたのでしょうか?

「徳島県と高知県の双方で交流を生み、DMVの認知度向上・利用促進を図ることを目的として提案させていただきました。当課は公共交通の所管課でありますので、地域の公共交通に興味を持っていただくきっかけとなるような企画の打ち出し方をさせていただいております」

――申込は高知県庁HP上で案内されるとありますが、高知県で受け付けるのでしょうか?それとも高知県が阿佐海岸鉄道の予約ページなどのURLを張り、誘導するようなかたちでしょうか。

「阿佐海岸鉄道様及び本県HPを通じて、特別運行専用の予約申込みフォームにアクセスいただく形となります」

――今後同様の企画を計画される、または定期運行のルートとして検討されるということはあり得ますでしょうか?

「現時点では全く未定です。今はまず8月30日の特別運行を成功させることに注力しております」

――ありがとうございました。

レールの上を列車が走る……というかたちではありませんが、未完成の鉄路が一本につながったかのように「乗り換えなし」でシームレスに結ばれるのは、大正時代から存在した構想が形を変えて令和に実現するようなものかもしれません。詳細なダイヤ等の公開が楽しみです。

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