医工計測技術分野で技術開発や技術交流等の促進と人材育成を目的に、技術開発研究助成、長期大型研究、技術交流助成、大学院生奨学金、科学教育振興助成など、幅広い助成事業を展開している公益財団法人 中谷医工計測技術振興財団。

中谷医工計測技術振興財団の科学教育振興助成では、子どもたちの論理的思考力や創造性の成長を促すため科学教育の振興を目的とした、小学校・中学校・高等学校における取り組みに対して助成している。

2023年度からは、大学・高等専門学校が地域拠点となり、理数系に興味のある中学生の能力をさらに伸長させるプログラムへの助成(次世代理系人材育成プログラム助成)も追加された。

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そんな中谷医工計測技術振興財団は10月17日、「学習指導要領改訂とその後 探究的な学びは生徒と教員をどう変容させるのか?」というテーマのトークセッションを東京ミッドタウン八重洲で開催。

同財団 松森信宏 事務局長をはじめ、向平和 愛媛大学 教育学部 教授をコーディネーターに、山口晃弘 東京農業大学 教授、繁戸克彦 兵庫県立神戸高等学校 教諭、青木久美子 世田谷区立千歳中学校 主任教諭、大野智久 三田国際学園中学校・高等学校 教諭ら、教育現場の第一線を行くパネラーたちが、「探究的な学び」についての現状と展望を語り合った。

「どのように授業が変わったのか?」「科学の力は伸ばせるのか?」を議論

学習指導要領が始まって以来、「100年に1度の大改革」といわれている新・学習指導要領が、小学校から高校まで完全実施されたいま、中学校は3年が経過、高校は昨年度の入学者から展開されている。

今回の中谷医工計測技術振興財団「学習指導要領改訂とその後 探究的な学びは生徒と教員をどう変容させるのか?」パネルディスカッションでは、この大改革により、「どのように授業が変わったのか?」「科学の力は伸ばせるのか?」など、現場での取り組みを積極的に推進している教授・教諭陣が討論し、オンラインで教育現場と結び教員たちと最新事情を共有した。

教育現場では探求をどうとらえているか

大野智久 三田国際学園中学校・高等学校 教諭

青木久美子 世田谷区立千歳中学校 主任教諭

―――まずは、教育現場では探求をどうとらえているかについて。5人の教授・教諭たちは、こんなキーメッセージを伝えていた。

「学習指導要領に新たに盛り込まれた探求は、まず問いかけすることが大事。問いかけすると子どもたちの行動につながり、ディスカッションへとつながる。課題の設定のほかに、問いかけが重要」

「受験勉強と対局にあるような探求だけど、単元ごとに好きな探求の時間を設けている。学力とは関係ないところで自由に発想力を伸ばしていくという点では大事」

「本来の探求は、「なぜ?」が残るような結末があって、そこから次への探求の種、探究心がいろいろ芽生えること」

「中学校では、なにがわかっていて、なにがわかっていないかを認識することが大事。自分の学びに向かうチカラが探求にはある」

「高校では課題を設定することに苦労している面もある。生徒とディスカッションして、対話の中で課題を引き出していくことが大事。目的を明確化をしていくと、課題がみえてくるのではないか」

「大学の視点から理科のなかの探求は、実物の器物現象がみえないといけない。実験した気分になるのではなくて、本物をみて気づいたことをグループ討論するとか、結果から見えることなどをディスカッションすることも大事」

探求を指導するには教員はどのような脂質・能力が必要か

繁戸克彦 兵庫県立神戸高等学校 教諭

山口晃弘 東京農業大学 教授

向平和 愛媛大学 教育学部 教授

―――後半の「探求を指導するには教員はどのような脂質・能力が必要か」という議題については、「決定的にフィードバックスキル、「なるほど」というリアクションが大事。リアクションは準備できないから」といったキーメッセージが。

「探求の時間は、学習者(生徒)が主役になる。彼らがトライしたことを教員が問いで返したり、教員がどんなリアクションがとれるかが大事になってくる」

「Why? と HoW? 抽象化と具体化を教員が学習者たちに適宜投げていくことも大事」

「もっとも、教員が感動して楽しめなければ、子どもたちも感動や発見・気付きはない。教員の感性の部分がカギではないか。『揺さぶられない人は揺さぶれない』ということばもある」

中谷医工計測技術振興財団、次世代理系人材育成プログラム助成に注目

中谷医工計測技術振興財団の科学教育振興助成では、将来を担う子どもたちの論理的思考力や創造性を育み成長させることが、科学技術の発展はもとより我が国の発展に寄与するものと考え、小学校、中学校、高校における科学教育振興を目的とした取組みに対して助成する、次世代理系人材育成プログラム助成を展開中。

今回、理数系に優れた資質を持つ中学生を発掘し、一人ひとりの多様な興味関心を汲み取って伸ばし、将来科学技術分野で活躍する人材を育てる体系的なプログラムに対して助成する事業を追加。その詳細などは、公式サイトへ。

https://www.nakatani-foundation.jp/business/grant_science_edu_top/