2023年の夏にハワイ・オアフ島に開業した新しい鉄道「スカイライン」の乗車体験レポートの第3弾です。前回までに、西側端の駅である東カポレイ駅から、東側の端のアロハスタジアム駅に向けての乗車レポートをお伝えしています。

 前回の記事 :【レポート その2】ハワイ オアフ島 の新しい鉄道路線 「スカイライン」【乗車レポート2】新車両の車内や 前面からの展望を紹介 ( Hawaii )

©The City and County of Honolulu

2023年夏の開業区間の西端の、1.東カポレイから東側をめざして進んできたこの乗車体験、今回で3回目のレポートになります。前回レポートで列車は、8.カラウアオ(パールリッジ)駅を出て間もなくというところまで進んでいます。線路の先に小さく見えていたアロハスタジアムにだんだんと列車も近づき、スタジアムの姿が徐々に大きく見えてきました。(※駅の前の番号は、スカイライン西側の起点駅から順番に振られている駅番号で、今回開業した9つの駅の中で一番西/ホノルル市側にあるアロハスタジアム駅が9となります。)

アロハスタジアムを左に見ながら、最後の駅に間もなく到着です

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線路は右に大きく曲がって進んでいき、2023年開業区間の最後9番目の駅となる 9.ハラヴァ(アロハスタジアム)駅にゆっくりと近づいていきます。

左手にアロハスタジアム、右手に海を見ながら、今回開業区間の東端の駅が見えてきます

駅内に進行してその先を見ると、ずっと先に線路が続いているのが分かります。この先の新たな4駅・約8.5kmの区間は、2025年夏の開業をめざしての整備が続いています。

9.ハラヴァ(アロハスタジアム)駅に列車が入ります

この9.ハラヴァ(アロハスタジアム)駅には、「パーク&ライド(Park & Ride)」の駐車場と「バスターミナル」が整備されているため、ホノルル市内方面やカネオヘ方面からの車やバスで来た場合には、この駅でスカイラインとの乗り換えをするということになります。

ハワイ最大級のフリーマーケットでもおなじみ「アロハスタジアム」

「アロハスタジア」は、1975年9月12日に完成した競技場で、カレッジフットボールのハワイ大学「ウォーリアーズ」の本拠地として有名です。1980年以降2016年までNFLのオールスターゲームであるプロボウルが開催され続けてきた(2010/2015年を除く)ことでも知られ、コンサート会場としてローリング・ストーンズやセリーヌ・ディオンなど沢山のアーティストのコンサートが行われてきました。老朽化によって、2023年2月25日に閉館セレモニーが行われ、一旦47年の歴史に幕を閉じたました。今後は取り壊しを行い、跡地には新たなアロハスタジアムが建設されて2026年に完成する予定だそうです。この近くの高速道路を通る際には、この緑の外観が印象的だったアロハスタジアムでしたが、しばらくの間お別れという事になります。

列車の中から見たアロハスタジアム

アロハスタジアムの周辺では毎週水曜日・土曜日・日曜日に「アロハスタジアム スワップミート&マーケットプレイス」というハワイで最大級の野外フリーマーケットが開催され、日本からの観光客も多くここを訪れています。解体工事中もこのフリーマーケットは開催されるようで、現在でも400店舗以上のお店が衣類やアクセサリー、日用品、お土産、ジュエリー、新鮮な野菜などを扱う店が集合し、ハワイで人気のローカルフードトラックも出店して、以前と変わらず賑わいのあるマーケットの風景が見られます。ハワイに来たら訪れたい大規模なマーケットでもあるので、新しい路線「スカイライン」に乗るのを兼ねて訪れてみるのも良いかと思います。

9.ハラヴァ(アロハスタジアム)駅のホームの端に立って、電車に乗って来た方向を振り返ると、ちょうど2重の虹がかかったアロハスタジアムが見えました。

ちょうどアロハスタジアムに、ハワイの象徴でもある 虹 が2重にかかっています

 

折り返し、往路とは反対方向の西側に向けて進んでいきます

ここまでのレポートでは東端の 1.カウアラカイ(東カポレイ)駅 から、9.ハラヴァ(アロハスタジアム)駅 までのルートに乗って、スカイラインの概要やその前面展望を中心に紹介をしてきました。ここからは、逆方向に戻りながら、西から東へ向けての列車の中から、横からの車窓などを中心に紹介をしていきます。

次は西方向に引き返します。車窓からはアロハスタジアムにかかる虹が見えています

9.ハラヴァ(アロハスタジアム)駅を出発して左に曲がって進んでいきますが、ここから8.カラウアオ(パールリッジ)駅までの区間の進行方向の左側(南方面)には、海の景色が広がります。ここから見える入江が、真珠湾(パールハーバー)といわれる地域で、日本人としては色々なことを思う地名です。現在は、アリゾナ記念館、やアメリカ海軍最後の戦艦となった戦艦ミズーリが係留されている場所となっていて、ハワイの中でも有名な観光地になっています。

左側の車窓からは、パールハーバー方向の海や戦艦ミズーリの姿が見えます

その後もしばらく、列車の左側には海を見ながらの走行が続きます。この鉄道路線は高架の上を走っているので、地上にある道路よりも1つ上からの景色を見ることができます。

列車の左側に海が見え、その奥に山や空が広がります

今回乗車をした夕方の時間帯は、まだそれほど車内は混んでいませんでした。先頭車両の一番前の席は途中で譲り合いながら何人かが利用をしていました。

8.カラウアオ(パールリッジ)駅に列車が到着します

8. カラウアオ(パールリッジ)駅から、7.ワイアワ(パールハイランド)駅の間で、鉄道の高架が高速道路 H1 の上を通過します。今回この列車に乗った平日夕方の時間帯は、ホノルル方面からの帰宅ラッシュが始まる時間帯のため、カポレイやノース方面に向かう高速道路は、特に混んでいる様子が分かります。(オアフ島では、平日15:00位からは仕事終わりの帰宅ラッシュ渋滞が始まるという感じです。)

高速道路 H1の上を通過。右側車線がノース・カポレイ方面で、渋滞しているのが分かります

H1の上を通過した後、7.ワイアワ(パールハイランド)駅の手前では、往路でも見えたツインタワーが再び見えてきました。段々と陽が西に傾き雲も出てきたため、行く時とは見え方も少し違いますね。

このあたりは雲が多くなってきました

列車は、7.ワイアワ(パールハイランド)駅に到着します。駅のホームからタワーの姿が確認できます。

駅のホームを見ると、先ほど見えていたタワーが見えています

7.ワイアワ(パールハイランド)駅を出発した列車は、再び高速道路H1の上を通ることになります。この辺りのH1は、ちょうど北のハレイワ・ノース方面に行くH2と、島の西側に進みカポレイ・コオリナ・ナナクリ・マカハ方面続くH1とが分岐する地点に近い場所になります。列車の進行方向左側の車窓からの景色では、今この列車が走行してきた島の東に向かっての景色を振り返るようにして見ることになります。下の写真では、高速道路右側がホノルル方面に向かう車の走行路になります。

再びH1上を通過。列車の進行報告右の車窓で、アロハスタジアムやホノルル市街の方面を向いています。

復路の列車は、7.ワイアワ(パールハイランド)駅を出て、6.ハラウラニ(リーワード・コミュニティカレッジ)駅に向かう途中となりますが、今回はこの辺りまでのレポートとします。次回は、東カポレイに向けてのこの続きの旅程をお届けしようと思います。

( 写真・記事: 鎌田啓吾 /鉄道チャンネル)

このレポートの続き:ハワイの新鉄道 スカイライン【乗車レポートその4】 米国初の完全自動運転に日立が貢献 (Hawaii)  

 前回 【レポート2】:ハワイ オアフ島 の新しい鉄道「 スカイライン 」【乗車レポート2】 2023年夏開業、車内の様子や前面の展望を紹介 

 前々回【レポート1】:ハワイ オアフ島 に2023年夏に開業した新しい鉄道「 スカイライン 」 Skyline に乗ってきたよ【乗車レポート1】 観光客にもおすすめ! 

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