ほぼ「原型」の62103号車

6050型は2両1編成で運用。62103号車の方はほぼ元のままですが、一部に手が加えられています

62103号車は従来の6050型の車内をほぼそのまま残しています。

細かな変更点として、自転車も持ち込める多目的スペースを新たに設け、トイレの洋式化を行いました。そのため座席定員は改修前から2名減って66名に。こちらの車両は乗車券のみで乗ることができます。

自転車を持ち込むこともできる多目的スペースを設置
洋式化されたトイレの様子

大胆に改造した61103号車「やがぴぃカー」

畳席や掘りごたつ席、運転台席などで様変わりした「やがぴぃカー」

一方の61103号車は観光列車用に大きな変更が加えられました。新たに畳席や掘りごたつ席、そして実物の運転台を使った運転台席を備えています。

◆畳席

畳席

野岩鉄道沿線には多数の温泉やハイキングコースがありますので、運動で疲れた足を休めたりお風呂上りにくつろげるよう、難燃性の畳を使用した畳席を設けています。利用の際は乗車券のほか、別途利用料金(大人500円、小人250円)が必要です。

畳席利用料金例(大人):乗車券+座席整理券(500円)

◆掘りごたつ席

掘りごたつ席 手すりに取り付けられているのはドリンクホルダー

席の一部を掘りごたつのように掘り下げ、畳席にいながら腰掛けられる構造に。テーブルは鏡面仕上げとなっており、車窓の景色が映り込む仕掛けです。手すりにはドリンクホルダーも取り付けられているので、会津や日光のお酒を小さな瓶で楽しんだりすると良さそうですね。

実際の利用イメージ。角度にもよりますが、鏡面仕上げのテーブルに車窓の景色が映ります

利用には乗車券類、座席整理券のほか別途利用料金(大人500円/小人250円)が必要です。

掘りごたつ席利用料金例(大人):乗車券+座席整理券(500円)+堀りごたつ席利用料金(500円)

◆運転台席

廃車済みの6050型から実物の運転台を移設した模擬運転台

かつて野岩鉄道に在籍していたもう1編成の6050型(61101号車と62101号車)から実物の運転台を移設し、車内に2か所運転台席を設けました。椅子には6050型のボックスシートに運転席と同色のモケットを貼り、画面には実際に撮影した前面展望映像が流れます(運転台の機器操作とモニターに映し出される映像が連動するわけではありません)。

「電車の運転士さんになってみたい」というお子さまや6050型の運転台を操作してみたい鉄道ファンに人気が出そうな座席です。利用区間は新藤原~湯西川温泉、湯西川温泉~上三依塩原温泉口、上三依塩原温泉口~会津尾瀬高原口の3つに分かれており、いずれかの区間で運転台を楽しめます。利用には乗車券類、座席整理券のほか、各区間ごとの利用料金(大人500円/小人250円)が必要です。

運転台席利用料金例(大人):乗車券+座席整理券(500円)+運転台席1区間分の利用料金(500円)

※運転台席は当面の間、予約者1名につき片道毎に1区間のみの予約受付となります。

【車両諸元・主要寸法】

◆全長:20m
◆全幅:2.878m
◆全高:4.2m(パンタグラフ折り畳み時)
◆車重
61103号車 改修前:40.2t/改修後:40.0t
62103号車 改修前:34.0t/改修後:33.9t
◆主電動機:形式TM63 定格出力130kw 個数4個
◆座席定員
61103号車 改修前:72名/改修後:32名
62103号車 改修前:68名/改修後:66名

「やがぴぃカー」シートマップ・運転時刻(画像:野岩鉄道)

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