営業運転は1月26日から

中三依温泉駅に停車する6050型改修車両

6050型改修車両「やがぴぃカー」は2024年1月26日(金)から週末を中心に運行します。当面は土曜日にクラウドファンディング出資者向けの試乗会などを行うため、一般向けの運行は日曜日が中心となるようです。また2月には検査が予定されているため、乗りやすくなるのは3月頃でしょうか。

乗車にはメールによる事前予約が必要で、野岩鉄道ホームページで予約専用のメールアドレスを案内しています。乗車日1ヶ月前の午前10時から乗車日直前の平日正午まで先着順で受け付けます。

会津鉄道への乗り入れやイベント列車も検討

かつては浅草から会津田島まで運行していた6050型。「やがぴぃカー」も会津田島への乗り入れを検討しており、現在は認可の手続きを進めています。

また野岩鉄道は2023年11月に酒類の販売免許を取得しており、12月から新藤原駅で日光市や南会津町のお酒を販売しています。「やがぴぃカー」でも、酒付きのイベント列車などを検討しているそう。

記者の私見ですが、会津鬼怒川線内だけでは乗車時間も30分~40分ほどとやや物足りないものがありますから、他社線にも乗り入れて長時間楽しめるようなイベントがあると面白そうです。

トンネル区間も多い野岩鉄道ですが、闇を抜けた瞬間に広がる眺望はまさに絶景の一言です

野岩鉄道の二瓶社長も、お披露目式の挨拶で「弊社の経営改善計画には観光を主軸とした営業戦略を取り組むべき一番手に掲げているところであり、そのための武器を得ました。観光客の滞在時間を伸ばすことにつながる、当社線の沿線に誘える電車。あるいは乗ること自体が目的となるような乗って楽しい電車を目指してまいります」としており、今後はイベントやツアーなど、「やがぴぃカー」を活用した企画がたくさん出て来ることでしょう。

試乗会中に行われた「やがぴぃカー」車内幕回し。鉄道ファンの心をくすぐる要素もしっかり残しています

クラファンによって生まれ変わり、多くのファンや沿線民の期待を背負う「やがぴぃカー」。乗降客数の回復や沿線観光の起爆剤となり得るか、注目が集まるところです。

記事:一橋正浩

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