台湾高鐵の新鋭車両のベースになるN700S=日本車輌製造のリリースから(写真:JR東海)

日本の鉄道技術輸出で話題が続くのが台湾の高速鉄道。日本車輌製造(日車)は、日立製作所から台湾高速鐵路(台湾高鐵)向けの高速鉄道車両を受注した。一方、日車の親会社のJR東海は新車納入に関連して、台湾高鐵から技術コンサルティング業務を受託した。

台湾高鐵は台北~高雄間約350キロの高速鉄道を運営する。最高時速300キロで運転、両都市間を最速約90分で結ぶ。

日車が納入するのは、東海道・山陽新幹線N700Sをベースに開発する車両。日立と、東芝、同社グループの東芝インフラシステムズの3社を中心とする企業連合・Hitachi Toshiba Supreme Consortiumは2023年5月、台湾高鐵から新製車両12編成(144両)を受注。日車が製作するのは、その一部になる。

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新製車両は、現在の700Tより軽量で空力特性に優れる。機能面では、炭化ケイ素(SiC)デバイスと走行風冷却システムを組み合わせた駆動システムを採用、機器の小型軽量化と電力消費量削減を実現する。

車両はリチウムイオンバッテリー(SCiBTM)を搭載し、万一の停電時も低速自力走行が可能。異常時対応にも万全の備えを敷く。

日車の新製車両は、2026年から日立経由で台湾高鐵に納入予定。日車の台湾高鐵車両は2007年の開業時、国内メーカー連合で700T型を納入して以来およそ19年ぶり。

日車の新車納入に関連して、JR東海が受託したのは車両調達に関連する技術コンサルティング業務。契約期間は2024年5月1日~2030年7月31日の約6年間。業務内容は新車導入に向けた全体計画管理、車両所・工場の検査・修繕設備更新、オペレーション・メンテナンススタッフ訓練・教育、信号システム修正、試運転・性能試験など。

JR東海は、2014年に台湾高鐵と技術支援契約を締結。台北~南港間(約9キロ)の延伸工事や電気設備更新をアドバイスした実績を持つ。

記事:上里夏生

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