【敦賀駅編】敦賀・若狭エリアを巡る冬の福井旅 「鉄道と港のまち」敦賀はどんな街? 気動車も鉄道ジオラマもある「敦賀赤レンガ倉庫」へ

2024年3月16日に北陸新幹線が金沢~福井・敦賀まで延伸・開業して注目を集める「福井県」。主な観光スポットと言えば「東尋坊」や「永平寺」、あるいは「恐竜博物館」などを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。これらのスポットはすべて「嶺北(越前)エリア」にあります。
それでは「嶺南エリア」には何があるの? 実は、敦賀・若狭といった福井県の南側「嶺南エリア」にもたくさんの見どころがあり、いずれも海や川、湖といった「水」とともに文化や産業を育んできた地域です。今回は福井県嶺南エリアのプレスツアーに参加してきました。まずは敦賀駅からスタートです!
敦賀駅に行くなら、北陸新幹線でダイレクトアクセス!
東京から敦賀駅へ公共交通機関で向かうルートはさまざまですが、主なアクセス方法は「北陸新幹線ルート」か「東海道新幹線ルート」です。それぞれのパターンを紹介します。
【北陸新幹線ルート】

東京駅から北陸新幹線「かがやき」に乗れば、最速3時間8分(※2026年3月14日のダイヤ改正後は最短3時間6分)で敦賀駅へ到着します。スーツケースなど大きな荷物があるときは、乗り換えなしでアクセスできるルートがやっぱりラク。個人的には立山連峰を望む車窓の景色もお気に入りで、筆者はこのルートで敦賀駅入りしました。北陸新幹線は延伸前から何度も利用しており、延伸後も小松駅で降りたことはあるのですが、初めて終点まで乗車できて感無量でした。
【参考】
北陸新幹線「東京~福井」最速2時間49分へ 最終列車は「20時ちょうど」発に繰り下げ 2026年3月ダイヤ改正
https://tetsudo-ch.com/13018706.html
【東海道新幹線ルート】

東京駅から東海道新幹線「ひかり」に乗車し、米原駅で特急「しらさぎ」に乗り換える、北陸新幹線延伸前から利用されていたルートもおすすめです。敦賀駅までの所要時間はやや短く、2時間50分台。名古屋駅まで東海道新幹線「のぞみ」で移動し、「ひかり」に乗り換えて米原駅に出れば、乗り換え回数が増えるものの2時間40分台でアクセスが可能です。
いずれの場合も米原経由の方が運行距離は短いため、運賃と指定席特急料金がやや安くなります。列車の本数もやや多く設定されているため「乗り換え回数が増えても、少しでも安く、早く敦賀駅に着きたい」という人はこちらのルートが良いでしょう。
【名古屋・大阪からのアクセス】

名古屋から訪れる場合は、東海道新幹線「ひかり」~米原駅で特急「しらさぎ」ルートの場合1時間少々、特急「しらさぎ」のみ利用の場合は1時間30分強でアクセスが可能。
大阪から訪れる場合は、特急「サンダーバード」で1時間20分少々、新快速利用の場合は2時間強でアクセスできます。
敦賀駅周辺は見どころがいっぱい!

福井県のほぼ中央に位置する「敦賀駅」。筆者は初めて訪れましたが、到着した瞬間「駅がデカイ!」と驚きました。それもそのはず、北陸新幹線の延伸に合わせて誕生した新駅舎は、地上3階建て、高さ37メートル(12階建てのビルの高さに相当するとのこと)、コンコースの長さは200メートルもあります。とはいえ、中心市街地に面した西口(まちなみ口)までの動線は分かりやすく、方向音痴を自認する筆者でも迷うことなく到着することができました。(なお、東西連絡通路がないため、うっかり東口(やまなみ口)に出てしまうと、西口には入場券を購入しないと徒歩で移動できません。改札口をよく確認しましょう)。
【参考】
日本一の高さ 巨大な敦賀駅! 北陸新幹線と在来線乗換の重要拠点に 敦賀には多くの観光・グルメスポットが
https://tetsudo-ch.com/12950014.html

駅に隣接している敦賀駅交流施設「オルパーク」。観光案内所やコインロッカーなどがあり、旅の最初に立ち寄りたいスポットです。お土産も購入できます。

個人的にとても便利だったのがTSURUGA POLT SQUARE「otta」。施設内の「ちえなみき」は敦賀市による知育・啓発施設で、約3万冊の本に囲まれた「公設民営」の書店なのです! 気になる本は椅子に座って読むことができ、「中道源蔵茶舗」のドリンクやデザートとともに読書を楽しむこともできます。さらに、Wi-fi・コンセント・USB完備という親切仕様! 新幹線の待ち時間に立ち寄りたいスポットです。

敦賀駅周辺の観光は「ぐるっと敦賀周遊バス」が便利。後ほど紹介する「氣比神宮」や「赤レンガ倉庫」、日本三大松原のひとつ「気比の松原」にも行くことができます。
敦賀は「鉄道と港のまち」

街歩きを始めて目に入ってくるのが、「銀河鉄道999」と「宇宙戦艦ヤマト」のモニュメント像。どちらも漫画家・松本零士氏の作品ですが、出身は久留米市、育ったのは北九州市のはず。なぜ、敦賀市に……!?

敦賀市は、日本海側で最初に鉄道が走った「鉄道と港のまち」。そして、かつては新橋と敦賀港(金ヶ崎)を結ぶ、ウラジオストク経由でヨーロッパに渡航する直通列車「欧亜国際連絡列車」を運行。世界への玄関口となっていた歴史があります。これらのモニュメント像は1999年、「鉄道」「港」といったキーワードにちなみ、敦賀港開港100周年記念事業として整備されたものです。

JR敦賀駅から氣比神宮(けひじんぐう)までの商店街(シンボルロード)沿いに28体も点在しています。散策しながらキャラクターを見つけるのも、敦賀駅前散策の楽しみです。

鉄道にまつわるスポットは他にもあります。敦賀駅前には、敦賀駅開業100周年を記念して設置された蒸気機関車29600動輪がありました。

敦賀駅から徒歩約5分の本町第3公園には、蒸気機関車「C58-212」が保存されています。昭和15年に製造。昭和46年9月まで小浜線で活躍していたとのこと。
鉄道車両もジオラマもあり!「敦賀赤レンガ倉庫」

プレスツアーで最初に訪れた「敦賀赤レンガ倉庫」も、鉄道スポットのひとつです。到着早々、気動車の先頭車両が野外展示されていました。

1968年に「キハ28 1019」として製造された旧国鉄の急行形気動車で、1976年に「キハ28 3019」へ改番。2000年に廃車となり、2018年から敦賀市の鉄道遺産としてこちらに設置されています。急行わかさとして小浜線で運行していたこともあり、敦賀市にゆかりのある車両なのだとか。

いよいよ「敦賀赤レンガ倉庫」の中へ。まずは施設長の早田さんから解説がありました。1905年に石油貯蔵用の倉庫として建設された敦賀赤レンガ倉庫は、軍の備品倉庫や昆布貯蔵庫などを経て、20年前に敦賀市へ寄贈されました。現在は「ジオラマ館」の北棟と「レストラン館」の南棟、2棟で構成されています。毎年約13~14万人が訪れ、うち約6万人が「ジオラマ館」を、約7万人が「レストラン館」を利用しているとのこと。北陸新幹線の延伸後はさらに賑わいを見せているようです。

いよいよ「ジオラマ館」を見学します。明治時代後期から昭和初期頃の敦賀の古き良き街並みを約80分の1スケールで再現した「ノスタルジオラマ」。全長約27メートル、奥行きは最大約7.5メートルあり、なかなか迫力があります。
こちらでは30分ごとに、敦賀の歴史文化を紹介する10分間のジオラマショーと、敦賀の観光スポットをクイズ形式で紹介する5分間の観光映像を上映しています。

敦賀港駅やランプ小屋、金崎宮といった今も市内に点在する歴史的遺産とともに、ループ線や急勾配を登るためのスイッチバック(山中信号場)、機関車転車台などが再現されていて、眺めているだけで楽しい! 空の部分に映し出される映像とナレーションに合わせて走行する車両と、朝昼夜と変化していく風景を楽しみました。

ユニークなのが、トンネル状のスペースを進み、ジオラマから顔出しできるスポットがいくつも設けられていること。ちょっと顔を出してみたい衝動に駆られましたが、明らかに子ども用に見え、自粛しました。内側からジオラマを見る経験なんてあまりないのだから「恥を忍んで体験すれば良かった」と少し後悔しています(笑)。

「赤れんがcafe」で一休み

ジオラマを鑑賞した後は、南棟「レストラン館」の「赤れんがcafe」へ。

「赤れんがcafe」では、福井産の卵と3種のチーズを使って焼き上げた「れんがタルト」や福井産の卵と牛乳を使った「ふくいプリン」などのデザートや、越前若狭名物・浜焼さばを使った「さばティーヤ」をはじめとする軽食を楽しめます。
筆者は「ふくいプリン」をチョイス。なめらかな口あたりと優しい甘みにほろ苦いカラメルソースが相まって、リッチな味わいでした。

「敦賀赤レンガ倉庫」はJR敦賀駅から「ぐるっと敦賀周遊バス」で約11分「赤レンガ倉庫」で降りてすぐ。敦賀駅から歩くと約30分の立地です。
また、今回は時間の関係で訪れることができませんでしたが、敦賀駅近くにはこのほかにも、かつての敦賀港駅舎を再現した「旧敦賀港駅舎(敦賀鉄道資料館)」やレンガ造りの「旧敦賀港駅ランプ小屋」、敦賀駅~敦賀港駅の2.7キロを結ぶ北陸本線の貨物支線で2019年に廃線となった「敦賀港線跡」、旧北陸線の鉄道橋跡「眼鏡橋」といった鉄道スポットがあります。興味がある人はぜひ、足を運んでみてください。
敦賀・若狭エリアを巡る冬の福井旅、次回は美浜町と小浜市の観光スポットとおすすめの宿を紹介します。
文/注釈のない写真:斎藤若菜
鉄道チャンネル編集部
(旅と週末おでかけ!鉄道チャンネル)
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