※2025年6月撮影

トップ画像は、「六町ミュージアム・フローラ」から東に300メートルほどの六町神社。

「六町神社の由緒」という立派な石碑がありました。

※2025年6月撮影

少し長いので、内容を略述します。

六町は、かつては竹の塚村と六月村の飛び地で二、三丁目地域には人家はほとんど無く、一、四丁目の綾瀬川近くに20戸ほどの人家があるだけでした。

江戸時代中期、六月村には清水家(屋号晒屋)の屋敷神、通称<三峯様>がありました。祭神は伊邪那岐命・伊邪那美命の二柱。

住民は、それぞれ出身の村の氏神を崇拝していました。竹の塚村の人たちは竹の塚神社、六月村の人たちは、八幡神社でしたが、六町の人達は同時に清水家の三峯様も参拝していました。

1933年(昭和8年 ) 南足立郡が東京市に合併されたのを機会に、氏神を統合し竹の塚神社と八幡神社の分霊を三峰神社に合祀し、六町神社が誕生しました。六町神社の祭神は三峰神社の伊邪那岐命・伊邪那美命、竹の塚神社の天照皇大御神、八幡神社の誉田別命、合わせて四神を祭祀することになったのです。

元の境内地は、1958年(昭和33年)から実施された綾瀬川以西第一土地改良区の農地改良基盤整備事業に伴う組合地を六町神社氏子有志(141名)の寄進によって整備しました。

しかし、1998年(平成10年)に東京都市計画事業六町4丁目付近土地区画整理事業が決定。六町神社境内地も区画整理事業地域に含まれる事になりました。

六町神社、特に社務所は町内唯一の集会所として町会活動、青少年健全育成、生涯教育、その他の活動に重要な役割を供する場所でした。

六町神社氏子会は、土地区画整理事業による境内地の減歩を補い、境内地を拡張できるよう努力する事を決定。目的達成に向けて六町神社整備奉賛会が結成されました。

趣旨に賛同した26名より土地174坪(二十四戸)と整備資金5千2百万円余が寄進されました。

東京都第二区画整理事務所より寄進地が換地され、2009年(平成21年)神社造営に着手。同年8月に神社が勧請されました。

六町という町の成り立ちと深く結びついた神社の歴史があるのですね。

神様にご挨拶をして、隣の社務所に撮影とコラム掲載の許可をいただきに向かいました。

※2025年6月撮影

結果的に社務所は無人でした。その後、何度か社務所に電話しましたが、一度も繋がらず、連絡がついていません。もし六町神社の関係者様でコラムをご覧いただいた方は、御宥恕下さい。

道標があります。「東 八条× 二合半× 道」の下に氏名らしきものが彫られています。×は、判読出来なかった文字です。

※2025年6月撮影

筆者は、境内の古仏、庚申塔が見たかったのです。

※2025年6月撮影

屋根の下、向かって右。

※2025年6月撮影

一番右に刻まれた文字が僅かですが判読出来ました。

像の下「花又村 施主 中村×太夫 不動院へヨシ」

同じく左。

※2025年6月撮影

最左の石塔の文字も部分的に判読出来ました。

「×二十二番地蔵堂」左の小さい字は判読できませんでした。

筆者が見たかったのは、この庚申塔です。

※2025年6月撮影

庚申の本尊青面金剛がハッキリ分かります。青面金剛は、六臂(6本の手)、左手には法具三叉と刀、棒。右手にも、法具と弓、身体の前の手にはショケラ。足下には邪鬼が踏みつけられています。その両側にニワトリ。上辺には、日輪、月輪らしきモノも。下には三猿(見猿、言わ猿、聞か猿)。

※2025年6月撮影

右側面に「寛政五癸丑五正月吉日」と刻まれています。1793年1月、フランスでは仏革命でルイ16世が処刑されています。230年以上前に建立された庚申塔です。

※2025年6月撮影

六町神社を辞して、六町駅から都道を北に歩きました。「六町ミュージアム・フローラ」の学芸員田中さんが教えてくれた「有名でファンがすごく多い」という「元祖長崎バウムクーヘン専門店」を目指しています。

※2025年6月撮影

看板が分かり易い様に右側を歩きました。実は、昼食をとる為に居酒屋のランチを食べてそのまま北に歩いていたのです。

六町駅から500メートル程で「元祖 長崎バウムクーヘン」の看板を発見。

※2025年6月撮影

道を左側に渡ります。

※2025年6月撮影

聞いた通り、店の前には買いに来たお客さんが数人待っていました。しばらく入店できなかったので道を渡って全体を撮影。待っていたお客さんがお店に入ったので撮影しました。右のビル部分に工場があります。

※2025年6月撮影

次回は、お客さんの途切れる間を待って「元祖 長崎バウムクーヘン島田屋製菓」にお邪魔します。

(写真・文/住田至朗)

※駅構内などはつくばエクスプレス(首都圏新都市鉄道株式会社)の許可をいただいて撮影しています。

※鉄道撮影は鉄道会社と利用者・関係者等のご厚意で撮らせていただいているものです。ありがとうございます。

※参照資料

首都圏新都市鉄道株式会社 会社要覧2024

るるぶ情報板関東31 つくばエクスプレス JTBパブリシング 2025年5月1日

つくばエクスプレス沿線アルバム 生田誠 山田亮 アルファベータブックス 2023年8月5日

つくばスタイル No.12 枻出版 2011年4月10日

つくばエクスプレス 最強のまちづくり 塚本一也 創英社 2014年10月23日 他

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